新光町モデルハウス日記④ 餅まき上棟式
August 22, 2024
先日、無事に新光町の家の棟上げが行われ、8月11日の山の日には餅まき上棟式を行いました。
上棟式(餅まき)は、柱や梁などの骨組みを組み立てる建前(たてまえ)の締めくくりの工程として屋根の頂部に棟木が組み上がった際に行う儀式の事を言います。
家屋の守護神、工匠の神さまにこれまでの工事の無事を感謝し、その先の竣工までの順調な進捗を祈願します。また、施主の氏名・施工の年月日等の名前を墨書した棟札を棟木に据え、家の貴重な記録として残します。
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上棟式で屋根の上に付けられる吹き流しには、五色の旗が用いられ魔除けの色です。この魔除けの色は古代中国の五行説(ごぎょうせつ)に由来し、 現世をなす大事な要素と考えられる五元素の「木・火・土・金・水」は方位や季節、時間、十二支、惑星、人体の内臓などの他に色彩をも現します。当日は、晴れ渡る空に五色の旗がなびき無事に上棟式を収めることが出来ました。
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風になびく五色旗を見上げるスタッフの顔が本当に嬉しそうで、完成を楽しみにしている笑顔が印象的でした。
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式の後は、いよいよ餅まきです。「餅まき」では、餅やお菓子などを屋根から撒いて、地域の人たちへ振る舞います。
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餅をまく目的は、諸説ありますが、一般的には、様々な厄災を避けるためで、神饌であり保存食でもある餅をまくことが広まったとされています。そして、この上越地域では小銭をまく風習も残っています。「家を建てる」ということが、地域の住人たちによる助け合いの共同作業であったことに由来し、穴の開いた硬貨に紅白の紐を通して投げる風習には、「よきご縁となりますように」という意味も込められています。古くから大切にされてきた建築儀礼ですが、最近は略儀で行われることも増えており、見かけなくなったと思う方も多いのではないでしょうか?
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上棟式や餅まきには「飾り物の一つである五色の吹き流しのノボリを腹帯にすると安産になる」や「餅まきで撒かれた餅を食べるとお産が軽くなる」など、人の誕生に関するような言い伝えもあり、近所で建前が行われると今か今かと餅まきを楽しみにしていたものです。
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この日は猛暑にもかかわらず、新光町の家の前には沢山の人が集まってくれました。
オーナー様とそのご友人やご親戚、新光町にお住いの近所の皆様にお越しいただき私たちスタッフも楽しい時間となりました。下屋の上から用意していた沢山のお菓子やお餅を撒き、下では楽しそうに拾う子供たちの姿。近年、特に上越市内では見かけなくなった餅まき。
参加されたオーナー様の中には、自分たちもすればよかった!と言われる方もいれば、親子で参加することが出来て子供たちにもいい思い出になったという方もいました。
ご近隣の方は「初めて参加しました!楽しかったです」と、お話してくださいました。
上棟式は、何よりお施主様自身が「家を建てている」という実感を強く感じることのできる一日です。そして、ご近所の方々やご親戚・お友達の皆様とも出会いが深まるひとときでもあります。一度しかないこの儀式を私たちは皆様に体験し、楽しんでいただきたいと思っています。昔ながらの餅まきをご近所の方々やオーナー様、お客様と楽しむことができ最高の夏の一日となりました。
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キノイエオーナー様住まい見学
July 29, 2024
先日、お客様と一緒にキノイエオーナー様の住まい見学に行ってきました。
住まい見学は、お引渡し後のお宅を見学させていただき、家づくりを検討しているお客様に家づくりの先輩であるオーナー様から直接ご案内いただく、まるで建もの探訪のような企画です。
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住まい案内の様子
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住まい案内は「自分たちも家づくりを考え始めた時に、実際に暮らしているところを見てみたいと思った・・・そんなお客様がいれば協力したい」というオーナ様のご厚意から実現しました。
今回は住まわれてちょうど1年となる春日野の家にお邪魔しました。
当日は、お家の見学もそうですが、春夏秋冬と一年住まわれてみてからの感想や、家づくりの時のアドバイスなど話も弾みあっという間の1時間でした。
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オーナー様からは6月末まで冷房を入れずに過ごされていたと驚きの感想もいただきました。
仕事から帰ってくると家の中は涼しく、換気システムの熱交換の効果だけで快適に過ごせていたそうです。
すのこ天井が見える吹き抜けは、空気がまわるだけでなくその下で過ごす時間が解放感もありとても心地がいいそうです。コンパクトに作られた家の中で吹き抜けは贅沢な空間なのかもしれませんが、あると無いでは居心地に大きな違いが出るようでした。
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春日野の家:すのこ天井が見える吹き抜けの下の様子
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春日野の家:2階フリースペースの吹き抜け
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見学されたお客様も「質問リスト」を作ってこられて、「やってみて良かった事、これをすればよかった!という事はありますか?」など、オーナー様とのお話が弾みました。
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「ウッドデッキは最初、無くてもいいかな・・・と思っていました。提案してもらって良かったです。実際に暮らしてみると、気軽に外に出れるので外でご飯を食べたり、庭で過ごす時間も増え子供も喜んでいます。配線立ち合いの時に外でホットプレートが使えるように追加したコンセントが大活躍しています。」
と、教えてくださいました。
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ウッドデッキで楽しむ様子
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外との繋がりを考え、住宅街にありながらもプライベートな空間と時間を生み出すキノイエの設計がオーナー様の暮らしをより豊かにしていました。
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家を建てたいと考えている方のほとんどは「初めてのいえづくり」であり、さらにほぼすべての方がリアルな声を聞かないまま進められています。
もちろん、私たちにとってもそうした声を未来のお客様に役立てる貴重な学びの場でもあります。
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沢山の声を「形」にする家づくりは、こうした縁と皆さんのあたたかいお気持ちでつくられていることを感じた一日でした。
キノイエオーナーのK様、沢山のお話ありがとうございました。
春日野の家
イベント情報
上越 新モデルハウス 新光町の家
「餅まき(上棟式)」開催
どなたでもご参加いただけます。
日程に変更がある場合はHPにてお知らせします。
袋などお菓子・お餅を入れるものをご持参ください。
詳しくはこちら イベント情報「餅まき(上棟式)」開催
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新光町モデルハウス日記③ まちの風景
July 8, 2024
設計担当Sさんは最近、朝のウォーキングを始めたそうです。
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朝の澄んだ空気を吸って、朝日が樹々を照らす様を見ながら歩くのはとても気持ちが良く、歩道沿いの家々やそのお庭など、車でただ通り過ぎているときにはあまり気が付かなった人々の暮らし、まちの風景に触れることができて、とても新鮮な感覚があるのだそうです。
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ちなみに、今の季節は、アジサイがまちかどの所々に綺麗に咲いていて、この季節だけの彩りを見せてくれています。
そんなSさん、kinoieの考え方の一つとして、「まちの風景をつくる」という考え方があると話してくれました。
設計者は、決められた敷地の中に一戸建ての住宅を設計しますが、実は、まちの風景を同時に設計していることになります。
頸城の家スケッチ
陀羅尼町の家スケッチ
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その住宅自体は新築ですが、まち全体として見ると、増築・リフォームというわけです。現代町家を提唱されている趙先生は、「風景のリフォーム」だとおっしゃいます。
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kinoie新光町の家も、町の風景としてふさわしい佇まいを目指して設計しています。道路に面した正面(ファサード)はゲヤにして、高さを低く抑え、圧迫感をなくし、道を通る人々の目を愉しませる、季節折々の植栽。そして、奥に長い敷地形状を活かした、奥行き感のある配置と、コヤのガラス戸から、ちらりと見えるウッドデッキ。落ち着いた佇まいの中にも、建築的なわくわく感があります。
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新光町の家モデルハウス(西側)
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新光町の家モデルハウス(東側)
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個人の家でもあり、同時にまちの家でもある。
永く、そのまちの顔として存在する住宅であって欲しい。
kinoieにはそんな想いが込められている・・・そう語ってくれたSさんの楽しそうな表情がとても印象的でした。
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新光町モデルハウス日記② 「地鎮祭 地縄から見える景色」
June 28, 2024
新光町モデルハウス日記① 「はじまり〜4つの想い・ひとつの解」
June 21, 2024
2024年4月某日、ある日の夕方。設計チームが集まる重要なミーティングの様子から。
昨年から水面下で話し合われていた新しいモデルハウスの構想がいよいよ動き出し、この日は建物の方向性を決める重要な日となっていました。
実は今回、4名の設計担当者がそれぞれの考えに基づいたコンセプトとラフプランを出し合い、コンペ形式でその中から1案を選定しようということになっていました。
プランにあたり、年代、家族構成、趣味などお施主様の想定モデル(ペルソナ)を決め、4人がそれぞれ半日かけて即日設計しました。
テーブルに広げられた4つの異なる手書きプラン。・・・それを見た全員が驚きました。なんと、何の申し合わせもしていないはずの4人の設計コンセプトがほとんど共通していたのです。
道路から玄関までの雁木アプローチ、住宅が隣接する南面をあえて閉じ、景観が広がる東側に視線が抜ける、デッキとのつながりが心地よい居間・・・でも、これは単なる偶然ではないのかもしれません。
建築予定地である上越市新光町の敷地は、間口が少し小さく東西に奥行きのある西面道路の区画。その敷地に対する捉え方、ありたい暮らしのイメージについて、4人が同じ方向を見ていたのです。
建築に答えはない。でも、住み慣れた上越・糸魚川での暮らし方はこうありたい・・・
そんな建築思想を共有できる設計チームをとても頼もしく、また誇りに思った瞬間でした。
新モデルハウス「新光町の家」は、今年の12月頃の完成を目指しています。
これからこのブログで、完成までの進捗状況、建物の設計思想、見どころについてお話ししていきたいと思います。
次回のブログもどうぞお楽しみに。
塩屋新田の家|GW見学会
May 2, 2024
皆さんこんにちは、キノイエです。ゴールデンウィークいかがお過ごしですか?
連休後半もお天気がよさそうですね
キノイエもゴールデンウィーク中オープンしています。お買い物の合間や、お子様の習い事の隙間時間にでも是非いらしてください。先日お越しいただいたお客様にはお庭とのつながりや窓際の心地よさ、裸足で無垢の床の気持ち良さなどを体感いただきました。
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庭を抜け入ってくる春風と木の香り。是非ご体感ください。
塩屋新田の家 上越モデルハウスOPEN
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4月27日(土)~5月6日(月)
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見学時間|10:00~16:00(ご予約優先)
※ご予約の方を優先致しますので、少々お待ちいただく場合がございます。
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イベント情報、ご予約はこちら
上越モデルハウス塩屋新田の家
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連休はキノイエへ
April 24, 2024
皆さんこんにちは、キノイエです。
いよいよ大型連休、ゴールデンウイークに入りますね。最大10連休にすることも可能な今回、皆さんはどちらにお出かけですか?
キノイエは今年も皆さんにご覧いただけるよう準備しています。
エアコン1台で暖かい冬と涼しい夏、家の性能を体感いただきたいのは寒い日や暑い日なのですが、心地いい暮らしや居場所の体感は今の時期がオススメです。
キノイエの設計の特徴ともいえるソトとナカをつなぐ空間設計、そのメインとなる引き込み完全開放型のサッシを取り入れた居間。
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kinoie 「国府の家」国府の家建築実例
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ソトの景色を望む視界からサッシのフレームを取り除くことで、驚くほどの開放感が生まれ、ずっとそこにいたくなるような心地よさ。
「あぁ、家にはこんな場所が必要なんだ」と思わせてくれるほど居心地がいいんです。多くの家がウッドデッキを後付けにしてうまく使えていません。庭も、ウッドデッキも間取りの一つ。過ごす場所です。
今の時期、窓を開け、春のそよ風を感じながらウッドデッキでコーヒータイムもいいですね。
お買い物の合間や、お子様の習い事の隙間時間にでも是非いらしてください。
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kinoie 「西本町の家」西本町の家建築実例
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kinoie 「陀羅尼町の家」陀羅尼町の家建築実例
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kinoie 「上刈の家」上刈の家建築実例
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塩屋新田の家 上越モデルハウスOPEN
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4月27日(土)~5月6日(月)
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見学時間|10:00~16:00(ご予約優先)
※ご予約の方を優先致しますので、少々お待ちいただく場合がございます。
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イベント情報、ご予約はこちら
上越モデルハウス塩屋新田の家
木の家の春
April 19, 2024
皆さんこんにちは、キノイエです。
すっかり暖かくなり、スタッドレスタイヤを変えると上越の長い冬もようやく終わった気がします。
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春は芽吹きの時期、塩屋新田の家もこれから庭の木々が元気になる時期です。
木々が元気になると鳥が遊びに来て庭で休んでいきます。こんな町の中にありながら、鳥が庭で遊ぶ姿を見れるはいいものですね!
居間のMソファーに腰かけているとついぼーっと外を眺めてしまうのですが、庭の木々を眺めながらゆっくりできるこの窓際は私の大好きな場所です。
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先日は庭の椿が綺麗に開きました。山茶花にも似ていて私もどちらかと一瞬迷いました。花の散り方にも見分ける方法があり、花びらが散りながら落ちるのはサザンカ。 花ごとボトッと落ちて、散らないのがツバキ。
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かつて武士はその散り方から縁起が悪いとツバキをを嫌ったものですが、新潟県ではユキツバキが県の木に指定されていますね。
枝が細くしなやかで雪の重みにたえ、雪の中でも緑を見せる生命力を持ち春には深紅の花を咲かせることから、県民性を象徴している雪国に春を告げる花として親しまれています。
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余談ですが、定食につきもののお漬物など切り物の枚数が二切れが多いのも武士が縁起を気にする所からきたそう。理由は「一切れは、人切れ 三切れは、身切れで縁起が悪い。」地域によって様々なようですが、小さい頃に父から聞き今でも定食屋さんでは漬物の枚数に目が行きがちです。
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さて、話を戻しまして・・・塩屋新田の庭の木が植えられたのは2016年の9月。
2016年9月の庭 当時のブログ 庭づくりの重要性
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2023年8月の庭
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時折、剪定を行いますが丸7年ともなると木々も大きく成長します。
前回のブログ(ブログ:キノイエに暮らしてみて)でオーナー様が庭やウッドデッキでソトと繋がる暮らしを楽しむ様子を紹介しましたが、やはり緑のある暮らしはいいものです。
町の中にありながら、限りなく自然との調和を楽しみ、暮らしの豊かさを存分に味わう事のできる木の家。フルオープンで外や庭に繋がる大きな窓は本当に心地がいい。
もう少しすると芝も元気になって青々とするのが今からとても楽しみです。
キノイエに暮らしてみて
April 12, 2024
こんにちは、キノイエです。
辺りでは桜の便りも聞かれる頃となり、モデルハウスの長寿桜も寒い冬を越えやっと新芽が出てきました。
春になり、先日一冬越えた春日野の家のオーナー様に暮らしてみた感想をお聞きしました。
今日は家づくりを考え始めたきっかけも合わせてご紹介します。
春日野の家 はまちなかにある敷地面積が53.60坪、延べ床面積が26.04坪の小さな木の家です。
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家づくりを考え始めたきっかけ
いつかは家を建てたいと考えていたオーナー様。ちょうど第一子出産後見学会に参加いただき、様々なラインアップがある中で2回目の見学でキノイエのモデルハウスを見て、優しく柔らかいしつらえを気に入り、初めての家づくり教室に参加くださいました。家づくり教室を通し、家は性能や質をいいものにした方がいいんだなと感じられ、憧れのような感覚から「キノイエにしよう」と意識が変わり家づくりをが始まりました。
家づくり教室はこちら はじめての家づくり教室
実際に暮らしてみて
「ただいま」の瞬間から暖かい事が幸せです。キノイエのメリットかもしれないけど、外の気温がわかりません(笑)家の中が暖かいので外に出て今日はこんなに寒かったのかと気温差にびっくりする事もありました。子供も楽しそうに暮らしています。箱パントリーの回遊動線を走り回ったり、お手伝いをたくさんしてくれるようになりました。季節ごとに楽しめることも増え、暖かい時期はウッドデッキでご飯を楽しんだり、庭いじりや雪遊びなど家族の時間を楽しめています。
施工事例 春日野の家
関連動画 room tour
ただいまと帰ってきた時にほっとできる家がいいと話していたオーナー様。
また、楽しいお話を聞けるのを楽しみにしています。
換気について考える
March 29, 2024
皆さんこんにちは、キノイエです。
この時期になると、花粉や黄砂のニュースを連日のように耳にします。
運がいいことに私はまだ花粉症ではないのですが、隣の席には辛そうにしているスタッフがいます・・・
今日は換気について少しお話してみようと思います。
成人ぜんそくの患者数は近年急増傾向にあり、ぜんそくの子供の割合も急速に増えています。その最大の原因は住宅の中の空気環境、特に室内に飛散する埃やアレルゲン物質の吸引によるものと考えられています。実は、1950年代まではアレルギー患者はほぼいなかったというデータがあります。ではなぜ、近年になって、住まいの中でアレルギーを引き起こす人が増えたのでしょう?答えは簡単です。それは、昔の家が「自然に換気ができていた」から。言い換えると、それだけ家は「すき間だらけ」であったからです。
しかし、現在の住宅事情はそうはいきません。花粉やPM2.5、黄砂、その他で外気の環境もひと昔前のような環境ではなくなった上、気候の変動と人々の快適さの追求により、暑さ寒さには断熱・気密と室内空調で対処する暮らしが定着しました。
だからこそ、しっかりとした換気システムの構築が住まい選びにとってとても重要になってくるのです。現在新築住宅には設置が義務付けられている24時間換気システムですが、「熱交換」システムを選択しなかったことにより「寒いから」という理由で常時OFFにされている方も少なくありません。
ここに、「サイクロン掃除機」で有名な「ダイソン」社のサイトに、分かりやすい一つの映像がありますので、こちらをご覧ください。
いかがでしょうか?家中には、アレルギーの原因となるアレルゲンが存在していおり、アレルゲンの粒子は空気中にあると考えられていますが、実は空気より重い性質を持ち、時間がたつと床に落ちていきます。これがハウスダストと呼ばれるアレルギーの原因となります。ソファに座ったり、床を歩き回るだけで、数千のアレルギー物質を含んだハウスダストが空中に舞い、呼吸によって体内にとりこまれやすくなっています。
こういった勉強を経てキノイエで採用しているのが、マーベックス社の「床下吸気」型の第一種熱交換換気システムです。室内の換気システムについては、実は室内の排気口の配置にも各社に違いがあり、その多くは、室内の天井もしくは壁上部に取り付けられています。しかし、キノイエでは、その排気口を天井ではなく床面に配置しています。ホコリ・花粉・臭気は床面に溜まりやすいのですが、従来の壁や天井にガラリが設置されている換気システムだと、床面に溜まったホコリや花粉を、人が呼吸をしている空間まで巻き上げてしまいます。ホコリを舞い上げて吸い取るのではなく、ゆっくりと沈んだホコリをやさしく吸い取る方式は非常に効率がよいと考えています。
このような微細なアレルゲンを含むハウスダストをしっかり取り除くには、床面に近いところから取り除き、再度空気中に排出しないことが重要なのです。
ホコリや花粉を床面排気で吸い込む様子
私たちが一人当たり1日に摂取する食物の量は2~3kgが標準ですが、実は 1日に呼吸で摂取する空気の量はその約10倍の20kgといわれています。
さらに、人が家の中にいる時間は平均15.8時間と言われています。今は人生100年時代とも言われますが、100歳まで生きたとすると、なんと65年間は家の中で暮らす計算になります。
家にいる時間が人生の中で多くを占めていて、人生の半分を家とともに過ごしています。
家が健康に与える影響は大きく、本物の健康住宅をつくるには、単に住宅建材を自然素材に変えるだけではけして実現できません。「自然素材=健康住宅」では無いのです。外気を確実に遮断する高い気密性能、結露やカビの原因となる外気との温度差(熱橋)を発生させない高い断熱性能に加え、チリ・ホコリやアレルゲン物質が飛散しやすい室内の汚れた空気を効率的に除去し、クリーンに保つことができる換気システムをいかに組み合わせることができるかによって、はじめて実現できるのです。
ハウスダストから家族も自分も守り、健康住宅への第一歩を踏み出しましょう!そしてブログや私たちのセミナーや勉強会がより良い家づくりの参考になればと思います。キノイエモデルハウスでは「床下吸気」型の第一種熱交換換気システムがご覧いただけます、お気軽にご来場ください
はじめての家づくり教室 vol.21