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”やわらかい”けど”かたい”無垢の杉


July 27, 2016

圧密フロア

July 27, 2016
以前のブログ「無垢の床 違いと性質」でもご紹介しましたが、無垢の床には樹種(広葉樹・針葉樹)の違いにより、硬さの性質がまったく違い、特に針葉樹の杉は、柔らかく、断熱性がある反面、同時に傷つきやすいというデメリットも持ち合わせている(それは、考え方によっては味わいである)とお話しさせていただきました。

 

しかし、実は、キノイエで使用している無垢の杉フローリングは、ただ柔らかくて傷つきやすいだけの板ではありません。キノイエに使用している杉の無垢材は、「圧密処理」という特殊な加工が施されています。

 

キノイエ

 

圧密フローリングは、通常の杉に高熱のロールプレスを掛けることで表面を圧縮し、硬度を高めた製品です。

 

木目は普通、夏目と冬目の堅さの違いによってできる年輪というものがあります。通常は、製材加工場で製品化された無垢材は、表面がフラットでつるつるした状態で出荷されます。しかし、圧密処理を施した無垢材の表面には、その年輪の柔らかい部分が特に圧縮され、黒くて硬い筋の部分はあまり変化しないことで、いわゆる「浮造り」のような年輪の凹凸が際立った状態になります。これが、非常に足触りのよさにつながっています。この自然な風合いと心地よい感触は、素足で味わってもらえるとすぐに実感できると思います。毎日触れる場所ですから、その価値は価格以上です。

 

圧密フロア

 

そして、ロールプレスで圧縮された杉は、桧と同程度の硬度を持っています。杉は好きだけど柔らかいのでと敬遠されている方には、手頃な価格で桧相当の質感を味わうことができるので特にお勧めです。

 

元来、杉の魅力は柔らかさ・温かさにあります。その秘密は、以前にも触れましたように杉の組織構造にあります。実は杉の組織の約半分が空気の層で、いわば天然の断熱材。圧密フロアは、表面の1〜1.5ミリだけを圧縮していますので、木材内部の細胞は潰れていません。そのため、圧密処理により表面は硬くなっていますが、杉のぬくもりはそのままなのです。

 

無垢杉フローリング

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