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小さな邸宅のメリット その2

August 21, 2016

住まいを小さくつくることは、生涯の光熱費コストの面で、非常にメリットが高いということは、前回のブログ「小さな邸宅のメリット その1」で触れた通りです。今回は、小さくした分、あるいは小さくしたからこそ何をすべきかということについて触れてみたいと思います。

 

住まいをもつ目的は何でしょう?雨風をしのぎ、快適に暮らすためであることもちろんですが、皆さんが家を建てようと思った時の動機の中には、ただ寝泊りする機能だけではない、もっとそれ以上の「夢」があったはずです。家族との楽しい時間や、友人を招いての食事、ちょっと人に自慢したくなるような絵になる空間としての「素敵な家」のイメージが、そこにはあったはずです。

 

キノイエ 素敵な時間

 

ところが、現実は予算とのにらめっこ。何を我慢するのか決めるための苦しい選択。ハウスメーカーのモデルハウスを見て回った頃に膨らませていた未来の幸せな暮らしのビジュアルは、いつの間にかどこかに消えてしまい、気がつけば、色柄こそ少し違うものの、お隣さんとほぼ同じようなカタチと素材、明朗価格のパッケージ住宅を購入される方も少なくないでしょう。そうだとしても、「これが現実ラインだから、まぁ仕方ないよね」・・・そう自分たちを納得させることも珍しくないケースです。「素敵な家」から「家」へのダウングレード、なんだか少し寂しい気がします。

 

住宅

 

住まいづくりには選択肢があります。大きくつくって質を下げる方法と、小さくつくって質を上げる方法の二通り。予算には限界がありますが、その予算を家のサイズに投入するのか、生活の質に投入するのか、冷静に考えてみると、必ずしもパッケージ住宅を買うことばかりが予算対策ではないと考えられるのではないでしょうか?

 

小さくつくるということは、使われる建築資材の量も、壁の面積も減るというということです。その分、ビニールクロスであった内壁は、一部漆喰や珪藻土に変えることができます。合板だったフローリングも肌触りのよい無垢材に変えることができます。毎日見て触れる場所は特に重要です。こだわりと妥協の境界線を上手に見極めることで、その後の暮らしの幸福度は大きく変わるのではないでしょうか。

 

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外壁も同様です。街を歩けば、何軒かに一軒必ず同じ柄に出会うような窯業系のサイディングから左官職人の手仕上げの塗り壁や地元材の木板で個性を出すことができます。

 

キノイエ外観

 

また、質の向上は素材だけではありません。面積が小さい分、断熱性能を1ランク上げることが可能になります。さらに、無駄なスペースを引き算することで、コストアップと熱損失の大きな要因となる窓(サッシ)の数も減らすことができ、住宅性能は向上します。性能が向上すれば、年間の光熱費のランニングコストが下がり、また健康被害のリスクも下がることで、見えない医療費その他の損失を抑えることにもつながります。

 

まさに、コンパクトでハイクオリティ、かつコストバランスのいい住まいを実現することが可能になります。「家」から「素敵な家」へのアップグレード。そのためには、間取りの足し算やパッケージプランを売る会社ではなく、「小さくつくって大きく暮らす」設計の本質を知っている工務店との家づくりをお勧めします。

 

 

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