気密試験×2
November 10, 2016
先日は、現在新築中の住宅の気密試験を行いました。
カネタ建設では、キノイエブランドを含めた新築住宅は原則全棟気密検査を行います。気密試験では専用の気密測定器を使い、家の中の「C値」を調べます。おさらいですが、C値とは、家の延床面積に対する 「 隙間面積 」 の割合を示す数値で、床面積1㎡当たりどれ位(何㎠)の隙間があるのかを表した数値です。この値がゼロに近いほど、隙間が少なく、気密性が高いことを意味します。
C値 = 家全体の隙間の合計(㎠) ÷ 延床面積(㎡)
以前のブログ(「すき間だらけの日本の住宅」/「住まいの呼吸法」)でもご紹介したように、日本の既設住宅の90%以上がC値=5㎠/㎡以上(5㎠/㎡を超えると、測定不能になるケースが大半)と言われておりますが、実際そのほとんどは未測定のため実態は不明です。ちなみに、C値=5㎠/㎡の場合、40坪の住まいであれば、すき間の大きさはA4型ノートパソコンの画面サイズとほぼ同じ位になります。これに対し、仮にC値=0.3㎠/㎡であれば、40坪の住まいであれば、名刺の7割程度のすき間ということになり、その差は歴然です。これが夏冬の冷暖房機器の運転効率に大きな影響を与え、結果として光熱費の削減につながります。また、それ以上に隙間がないことによって結露からのカビの発生を防ぎ、長年にわたって健康な住まいを維持することができます。
ちなみに、この気密検査、私たちは建物の下地施工完了後と内装工事完了後に分けて2回実施します。仮に下地施工後の気密試験結果が良くても、その後の内装工事の段階で配線工事や配管工事、手直しなどで建物に再び穴をあける作業が行われるなどすると、このC値は途端に悪くなることがあります。このため、この気密試験を下地施工時1回のみで終わらせる(よい数値を残す)住宅会社もありますが、私たちは品質管理にこだわり、内装工事後に最後気密検査を行い、下地後の施工で隙間の発生がないかをチェックします。こうすることでお施主様にも「本物の性能値」を確認してもらい、安心していただくことができます。
今回は、その下地施工完了後の第1回目。その数値は・・・
C値≒0.3㎠/㎡という上々の結果でした。建築に詳しい方でないと、上記に映っている計測結果のレシートの内容から、直接C値を割り出すことは難しいと思いますので、横に計算した電卓の数値をご覧ください。C値 = 家全体の隙間の合計 60㎠ ÷ 延床面積 209.499㎡ = 0.28639・・・ ≒ 0.3㎠/㎡ という結果です。今回の住まいは標準的な住まいより一回り以上大きなお家になります。
次回は、内装工事完了後になります。また検査後に、こちらのブログでご紹介したいと思います。
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