過去に家を新築された方の中で、おそらくこのように内部の状態を確認することは、大規模なリフォーム、もしくは建て替えのために家を解体する場合を除いて、ほとんどないのではないでしょうか?
写真は、現在普及率がいちばん高い繊維系(「グラスウール」や「ロックウール」など)の断熱材が内部結露によってカビが繁殖した状態を写したものです。この状態を何年も、あるいは何十年も放置していると、その間、人体に及ぼす影響は計り知れません。さらに腐食が進行すれば、シロアリ等の発生も含めて建物そのものの寿命を縮める結果となります。しかし、自分の家が今どのような状態になっているのかを知ることができる人、あるいは我が家は絶対に大丈夫だと確信できる人はほとんどいないでしょう。
ではなぜ、このような現象が起こるのでしょう。その最大の理由は、「施工不良」によるものです。特に、柱と柱の間に断熱材を敷き詰めていくという施工方法の中で、施工不良が非常に発生しやすいとされています。
まずは、正しい施工状態を見てみましょう。
<正しい施工状態>
断熱材同士、あすいは柱と柱の間に断熱材が隙間なく正常に敷き詰められた状態を性能面で100としてみた場合、以下のような施工不良によって、その性能差は格段に変化します。
<長さ大 端部押し込み>
これは、断熱材のサイズが大きすぎて端の部分が若干たわんでしまった状態。これだけでも断熱材のゆがみにより、断熱性能そのものが約8割強に下がってしまいます。加えて、たわみの影響で隙間の発生が懸念されます。
<長さ不足 隙間大>
今度は断熱材のサイズが小さすぎたことにより、断熱材同士あるいは断熱材と柱との間に隙間が発生するケース。これだと、性能値はおよそ67%にまで低下。さらに、外気の侵入及び内部の空気が至る所から漏れ出す結果となり、断熱材の周囲は常に熱橋(激しい温度差)が発生し、たちまちに結露の原因となります。
<長さ大 押し込み度大>
これはもう断熱材の効果としては半分以下です。断熱材のサイズがあまりにも大きすぎて完全にそり上がってしまい、至る所に結露の発生を許してしまいます。
この他、施工当初は整然と敷き詰められているように見えた断熱材も、タッカー(ホチキスのような止め金)打ちが正しく行われず、不用意に断熱材の袋に穴を空けてしまい、そこから湿気の侵入を許してしまうケーズがあります。また、タッカー打ちが不足、もしくは弱かったことで、長年の間に断熱材がずり落ちてしまい、大きなすき間を発生させるケースも少なくありません。
以上のように、同じ性能の断熱材でも、特にグラスウールをはじめとした敷き詰め型の断熱材の場合、施工をする大工もしくは施工業者の技術力のばらつきの影響を大きく受けやすく、製品として表示されている正しい性能値を100%発揮させることが非常に難しいということがお分かりいただけるかと思います。
そこで、キノイエでは、設計通りの断熱材をあらかじめ工場で採寸し、構造材と合わせてをパネル化した「プレウォール工法」を採用することにより、技術者の習熟度や技術力に最も影響を受けにくい方法にしています。これにより、どの現場でも断熱性能を100%発揮できる高い精度を実現しています。
プレウォール工法では、写真のように、断熱材はあらかじめ工場で正確にカットされ、構造用合板と共に隙間なく施工されたパネルとして現地に運ばれます。
また、この工法では、結露の発生メカニズムまでをもしっかりと把握。一般的に水蒸気を通しやすいグラスウールを使わず、水分を一切通さない「フェノールフォーム」と呼ばれる素材をこの上越エリアでもいち早く採用し、現在標準化しています。
さらに、このフェノールフォームは、熱伝導率も現在クラス最小。現在、高性能をうたう様々な断熱材が各社で採用されていますが、その中ではトップクラスの性能値です。
施工精度の高さも合わせ、その恩恵は、上記のようなカビ・腐食の発生リスクの最小限化と共に光熱費の大幅な削減につながります。
私たちの目指す家づくりの一つ、それが、「建てた後に壁の中の心配をしなくてもいい」住まい。つまり、具体的な根拠をもって「長年にわたってエコで健康、安心な暮らし」を実現する住まいを提供することにあります。
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