くるぶしセンサーと健康な家の関係
October 11, 2018
人間の足首には環境温度を察知するセンサー「くるぶしセンサー」というものがあるのをご存知でしたか?
人間のくるぶしの表面は、神経が多く通っている上に贅肉が少ないため、温度を感知しやすい性質を持っています。その温度情報は間脳に送られ、自律神経に様々な命令を出します。
例えば、くるぶしが暑いと感じた時は、副交感神経に対し血管を拡張させ発汗を促し、体を冷やすように命令します。反対に、寒いと感じた時は、交感神経に対し血管を収縮させ、発汗を抑え体を温かくしようと命令します。
ところが、その部屋の上下に温度差が生じている場合はどうでしょう?足元、つまりくるぶしでは「寒い」と感じていても、頭の部分が暑い状態であった場合は、おかしな現象が起こります。
くるぶしのセンサー情報を元に交感神経が「寒いから血管を収縮して発汗を抑えるように」と身体に命令しますが、実際は胸から頭にかけて身体の上部は暑いという状態であった場合、体がどこに合わせて体温調整していいのか分からず混乱します。これが結果として、身体の代謝機能を乱し、ストレスからくる自律神経失調症などの体調不良の原因につながるのです。
特に女性は男性よりも寒さに対して2℃程度弱いと言われています。従って、住まいに長く滞在する可能性の高い主婦の方にとっては、室内の上下温度差が大きい家は、生涯にわたって大きな健康被害をもたらす危険因子になるのです。
ちなみに、くるぶしと頭部で感じる温度差がわずか3℃を超えると、症状悪化に直結するそうです。くるぶしセンサーが正常に機能するためには、上下の温度ムラを極限までなくすことが大切です。
高気密高断熱の住まいと健康の関係は、非常に密接なのです。
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