消費税10%
October 14, 2018
安倍首相は15日の臨時閣議で、消費税率を2019年10月から予定通り10%に引き上げる方針を表明しました。
10%への引き上げについては、かつて2014年4月に税率が8%に引き上げられた直後の同年4〜6月期、個人消費支出が前期比4.6%減となり、その後の回復も鈍かったことから、安倍首相はこれまで当初予定の2015年10月から2017年4月へ、さらに2019年10月へと2回も延期した経緯があります。今回はまさに三度目の正直となります。
これから増税の影響に関する報道が過熱し、これから住宅購入を検討されているみなさんにとっては、今後の動向がとても気になることと思います。しかし、必要以上に慌てて本末転倒になってしまわないよう、冷静に増税にまつわる全体像を見つめる必要があります。
まず、増税スケジュールを確認してみましょう。住宅購入の場合、2019年3月末までに「建築請負契約」の締結が完了していれば、引き渡し日が2019年10月以降になっても、税率は8%のままで大丈夫です。不動産会社や住宅メーカーの中には契約を急ぐようにけしかけてくる業者も出てくるかもしれませんが、落ち着いてその内容を確認するようにしましょう。
続いて、増税により具体的にはどのくらいの負担増になるのか、具体的に確認しましょう。たとえば2,500万円の住宅の場合、税率8%の場合は税込2,700万円ですが、10%だと2,750万円になり、50万円の負担増です。また、誤解される方も多いのですが、土地代には消費税はかかりません。ですので、増税に伴い土地の購入費用も上がってしまうということはありません。
15日の臨時閣議では、増税の影響を和らげる対策の検討を指示する意向で、住宅では、住宅ローン減税や給付金制度の拡充などが想定されています。国は「すまい給付金」という制度を創設しており、消費税率が10%になると、すまい給付金の給付額も今より増額される公算です。また、住宅ローン控除により年末ローン残高の1%が減税されますから、ローン残高が増えれば減税額も増えます。トータルで考えれば、それほどの負担増にはならないということが予想されます。
大事なことは、しっかりと返済していける資金計画を立てること、すまい給付金・住宅ローン減税が消費税の増税対策で設けられていることを確認すること、不動産業者のセールストークに惑わされないこと、ファイナンシャルプランナーの資格がある専門家に相談をしてみることなどが大切です。
キノイエには、資金の専門家も在籍しており、消費税の動向を踏まえた賢い資金計画、住宅ローンの選択をアドバイスできますので、遠慮なくご相談ください。
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