無垢材に囲まれた住まいは、長く使えば使うほど、キズや色の変化そのものを風合いとして楽しむことができる上、素材そのものの重厚感や頑丈さも含めて一生ものの財産になるので非常に魅力的です。
反面、合成建材との比較において、造り付け家具や内装の広範囲に無垢材を使えば、それなりの価格になります。材種にもよりますが希少材種や高級木材はなかなか手が出ません。(もちろん、一生ものの財産と考えれば、その魅力は価格以上であることは間違いありません)
そこで、コストのバランスを考えつつ、プリント合成された建材を使わずに無垢材の風合いを生かした家づくりを実現する選択肢として「突板」が挙げられます。
「突板(つきいた)」とは、木材を0.2ー0.6mmほどに薄くスライスした板材、つまり木のシートのようなもので、下地素材に貼り合わせることで無垢材のような造作材をつくることが可能です。希少性の高い美しい木目を持つ木材が用いられることから、銘木単板(めいぼくたんぱん)とも呼ばれます。無垢材に比べると、壁材・床材・天井材の使用面積に対して天然木の表情を生かしたまま、価格を抑えることが可能です。また、無垢材とは異なり、内部の構造を自由に組み立てることで、無垢材特有の反りがほとんど発生しないという利点もあります。
写真は、当社の過去の施工実績から。ここでは、ブラックウォールナットを突板に使用しています。無垢材ではコスト的に見ても到底再現することのできない贅沢な風合いを広い面積で使用することが可能です。
弱点は、無垢材と比べて傷や汚れがつきやすく、人の手や物の接触が多い箇所は、表面が剥がれて下地が出てきてしまうリスクがある点です。一般的にはテーブル板や椅子などには不向きです。
無垢材と突板の性質を理解し、上手く使い分けることで、1ランク上質な家づくりが可能になります。
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