明治39年。今から111年前、お施主様の3代前のご先祖様が建てた家。その家は、お施主様が5歳の時に地元を離れて以来、主のいない空き家のままでした。そして、このほどお施主様の帰省を機に、実に40年以上の時を経て、古民家再生という手法で、新たな場所に一部を移築再生することとなりました。
先日、工事が完了し、見学会用の写真撮影を行いました。後日送られてきたカメラマンのピックアップ写真を見て、スタッフたちも少しほっこり。そこには、建物写真の他に、その暮らし方のディティールを感じ取れるような写真の数々が入っていました。
「わざわざ」
いつもよりも時間をかけてつくられたその住まい、そしてそこから生まれる暮らしには、なんとなく「わざわざ」という言葉が似合います。
「わざわざ」
新しいモノが溢れるこの時代に
昔の家を
わざわざ
移築
わざわざ
古いものと住む
きっとこの家を好む人は「わざわざ」何かをすることが好き
わざわざは「時間をかけること」
わざわざは「丁寧なこと」
わざわざは「過程を楽しむこと」
わざわざは「丁寧な暮らしを求めること」
きっと
コーヒーは豆から挽いて注がれるまでを楽しめるひと
きっと
朝出てくる味噌汁はカツオを削ることから始める
香りから美味しさを見つけられるひと
そんな
「丁寧な暮らし」を求める人と
「時間」と「労力」をかけて家をつくりたい
これは、この住まいにインスパイアされ、スタッフが書き起こしたコンセプトフレーズです。
「わざわざ」・・・とてもいい言葉です。
私たちの仕事の中には、この「わざわざ」こそが、たくさんの価値を生み出し、そこに共感する多くのお客様を繋いでいるのだとあらためて感じました。
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