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多羅葉に込められたメッセージ

September 7, 2018

明日から2日間完成見学会が開催されます「上刈の家」。今回は玄関アプローチに植えられたシンボルツリーについて少し解説します。

 

 

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今回選ばれた樹種は「多羅葉(たらよう)」の木です。多羅葉は本州中部以西の山地を原産地とし、5月頃に小花が咲き、秋には赤く色づいた実が生る常緑樹。最大の特徴は、葉の裏面を細くて硬い棒などで傷付けると、しばらくして傷付いた部分だけが黒く残るという性質があること。つまり、文字が書ける葉で、戦国時代にはこの性質を利用して情報のやり取りをしたことが伝えられています。「葉に書く」と書いてハガキなのはそのためで、別名「ハガキノキ」と呼ばれており、郵便局のシンボルツリーでもあります。ちなみに、「多羅葉(たらよう)」の名前の語源は、インドで経文を書くのに使われたヤシ科の「多羅樹(たらじゅ)」に例えられたことからそう呼ばれるようになったようです。

 

 

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多羅葉以外の葉も含め、現代でも定形外郵便としてハガキに利用できます。

 

 

この住まいのイメージにぴったりな樹種は何か・・・設計段階でいくつもの候補を検討している間、北西配置に適した常緑樹である多羅葉の木が私たちの中では有力候補の一つでした。そんな中、ふとお施主様のご両親の話題になり、実は、ご主人様の亡きお父様は郵便局員でいらっしゃったという話に。ご縁を感じる不思議な偶然ですが、私たちの思いと、お施主様の「父親の面影を何か一つ取り入れたい」という思いが合致し、晴れてこの多羅葉の木が選ばれました。

 

 

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手前:五色どくだみ/奥:アカンサス

 

 

なお、多羅葉の木の足元には、耐寒性、耐暑性ともに優れており、放任でもよく育つ「五色どくだみ」を植えました。しばらくすると足元が五色どくだみの葉で埋め尽くされます。ポイントは色のコントラスト。そもそも「多羅葉」の葉の鮮やかな濃緑が非常に大きな存在感を表しているので、足元はバランスをとってややトーンを柔らかくするため、色の相性の良い五色どくだみが選ばれています。また、そこに濃緑色で光沢のある大きな葉が特徴の「アカンサス」をほんの少しアクセントで配置してあります。葉が育てば、とても表情豊かな玄関アプローチになることでしょう。

 

 

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アカンサス

 

 

玄関先にもそれぞれのストーリーがある家づくり。キノイエでは、お一人おひとりにとっての「最高の地元ライフ」を創造する家づくりパートナーでありたいと思っています。

 

 

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