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多羅葉に込められたメッセージ


September 7, 2018

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September 7, 2018

明日から2日間完成見学会が開催されます「上刈の家」。今回は玄関アプローチに植えられたシンボルツリーについて少し解説します。

 

 

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今回選ばれた樹種は「多羅葉(たらよう)」の木です。多羅葉は本州中部以西の山地を原産地とし、5月頃に小花が咲き、秋には赤く色づいた実が生る常緑樹。最大の特徴は、葉の裏面を細くて硬い棒などで傷付けると、しばらくして傷付いた部分だけが黒く残るという性質があること。つまり、文字が書ける葉で、戦国時代にはこの性質を利用して情報のやり取りをしたことが伝えられています。「葉に書く」と書いてハガキなのはそのためで、別名「ハガキノキ」と呼ばれており、郵便局のシンボルツリーでもあります。ちなみに、「多羅葉(たらよう)」の名前の語源は、インドで経文を書くのに使われたヤシ科の「多羅樹(たらじゅ)」に例えられたことからそう呼ばれるようになったようです。

 

 

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多羅葉以外の葉も含め、現代でも定形外郵便としてハガキに利用できます。

 

 

この住まいのイメージにぴったりな樹種は何か・・・設計段階でいくつもの候補を検討している間、北西配置に適した常緑樹である多羅葉の木が私たちの中では有力候補の一つでした。そんな中、ふとお施主様のご両親の話題になり、実は、ご主人様の亡きお父様は郵便局員でいらっしゃったという話に。ご縁を感じる不思議な偶然ですが、私たちの思いと、お施主様の「父親の面影を何か一つ取り入れたい」という思いが合致し、晴れてこの多羅葉の木が選ばれました。

 

 

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手前:五色どくだみ/奥:アカンサス

 

 

なお、多羅葉の木の足元には、耐寒性、耐暑性ともに優れており、放任でもよく育つ「五色どくだみ」を植えました。しばらくすると足元が五色どくだみの葉で埋め尽くされます。ポイントは色のコントラスト。そもそも「多羅葉」の葉の鮮やかな濃緑が非常に大きな存在感を表しているので、足元はバランスをとってややトーンを柔らかくするため、色の相性の良い五色どくだみが選ばれています。また、そこに濃緑色で光沢のある大きな葉が特徴の「アカンサス」をほんの少しアクセントで配置してあります。葉が育てば、とても表情豊かな玄関アプローチになることでしょう。

 

 

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アカンサス

 

 

玄関先にもそれぞれのストーリーがある家づくり。キノイエでは、お一人おひとりにとっての「最高の地元ライフ」を創造する家づくりパートナーでありたいと思っています。

 

 

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一棟ずつ丁寧に正確に


September 5, 2018

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September 5, 2018

先日「上刈の家」の完成時の隙間相当面積(C値)の測定を行いました。

 

 

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前回のブログ記事でご紹介した通り、建築中のC値は、小数点第二位以下切り上げ値でC値=0.3㎠/㎡(0.22229㎠/㎡)でしたが、今回は玄関ドアやキッチンレンジフード、その他換気システム等の全貫通部分の施工処理完了後の検査となり、より実際のすき間の大きさが分かる重要な測定検査になります。

 

 

その結果はこのようになりました。

 

 

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<1回目測定結果>

総隙間相当面積(αA) = 49㎠

 

 

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<2回目測定結果>

総隙間相当面積(αA) = 58㎠

 

 

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<3回目測定結果>

総隙間相当面積(αA) = 64㎠

 

 

まとめると、計3回の測定結果は以下のようになります。

総隙間相当面積(αA)

1回目:49㎠/㎡

2回目:58㎠/㎡

3回目:64㎠/㎡

 

 

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C値は全3回の測定結果の中間値を採用することになりますので、計算結果は以下のようになります。

 

 

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C値 = 家全体の隙間の合計 58㎠ ÷ 延床面積 143.955㎡ = 0.4029036851・・・㎠/㎡

 

 

よって、最終的な隙間相当面積(C値)は、0.4㎠/㎡ となりました。

 

 

中間測定結果が、C値=0.3㎠/㎡(0.22229㎠/㎡)でしたので、今回の性能数値は若干低下した結果となりましたが、これにはいくつかの明確な要因があります。その一つは玄関ドア。今回はプランコンセプトに基づき、「横引き」タイプの玄関ドアを採用しました。この「横引き」タイプのサッシは、その製品特性上、「開き戸」タイプのサッシに比べて気密性能が弱く、「横にスライドする」という動作によって物理的に完全密閉が難しい構造になっています。従って、中間測定時には設置されていなかった「横引き」タイプの玄関ドアを施工した後の数値の変化はある程度の想定内。ある意味正直な結果であるともいえます。またこの他にも、同時吸排式のレンジフード(吸気と排気を同時に一台のレンジフードで行う方式)を採用したことにより、ベンチレーター(一方的な排気による気圧低下を防ぐための自動開閉式の弁)が、減圧法による測定の値に影響を与えていることが考えられます。いずれも、施工そのものによる数値変化というより、建材・器具による影響であるといえます。

 

 

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それにしても、今回のC値=0.4㎠/㎡という数値自体は、非常に優秀な値になります。この上刈の家に換算すると、その隙間の大きさは、名刺サイズよりわずか一回り大きいサイズしかないという結果になります。自画自賛のようですが、地域の中でもトップクラスの気密性能であることは間違いありません。

 

 

住宅会社がお客様にいちばんお見せしやすい断熱性能を表すUA値(外皮平均熱貫流率)は、設計上の数値で表現するすることが可能です。つまり、施工状態に関係なく、いい断熱材をたくさん使えば数値は良くなります。しかし、このC値(隙間相当面積)だけは、実測することでしか数値化することができません。つまり、一棟一棟丁寧に、かつ正確に測定することによってしかお客様にお示しすることができない生の性能値データなのです。この数字を正直に、丁寧かつ正確な測定手段を用いてお客様にご提示することの大切さを私たちはとても重く捉えています。

 

 

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“本物”だけが集まる糸魚川


September 3, 2018

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September 3, 2018

今年も盛大に開催されました!9月2日(日)、好天の下、「2018交通安全フェア 第27回日本海クラシックカーレビュー」に全国各地のオーナーが所有する200台の名車が糸魚川市のフォッサマグナミュージアム前特設広場に大集結し、大勢の来場客でにぎわいました。

 

 

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このイベントは、1992年に当時の社団法人糸魚川青年会議所の創立25周年記念事業として開催されたのが起源で、以来回数を重ねていく中で、様々なテーマ別のコンテストや市内パレード、特別展示車両やトークイベント、限定品グッズの販売や市内のグルメブースの拡充など催し物の付加・進化を続け、現在の形になっています。

 

 

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最大の特徴は、日本のクラシックカー関連イベントの中でも特に参加資格が厳しいという点が挙げられます。生産年度が1974年以前のオリジナル車両かつ現地まで自走参加が可能な車両に限られており、一切のレプリカ車の参加を禁じています。また、オリジナル車両であっても、一部の例外を除き、改造も認めらないことから、名車を愛するオーナーの手によって大切に維持管理されてきたクオリティの高い本物だけが集結することになります。結果、それに共感する感度の高い多くのファンに支持され、国内でも有数のクラシックカーイベントとして成長することができたといえます。住宅づくりにも当てはまる部分がたくさんあるような気がします。

 

 

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閉会式では、車両の希少価値や状態などを審査し表彰する「コンクールデレガンス」が例年通り行われ、今年度の日本海大賞には、京都市からエントリーされた清水さん所有の「ロータス・ヨーロッパS2」(1970年イギリス製)が受賞しました。バハマイエローのボディが美しく輝く名車。オーナーの深い愛情と共に丹念に手入れを施された古い車には、使い捨て消費社会から価値の転換を迫られている現代社会に向けての様々なメッセージを感じ取ることができます。住まいも同じく、暮らしの価値、建物としての価値をしっかりと伝えられる会社であり続けたいと、気持ちを新たにしました。

 

 

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おまけの写真を以下に。イベント当日早朝のスタッフミーティングの様子。このイベントを支えるスタッフの多くは糸魚川市民有志のボランティアたちです。弊社代表猪又もこのイベントに10年以上ボランティアスタッフとして参加していますが、毎年「糸魚川の皆さんは本当に温かいですね」とスタッフに声をかけてくださる大勢の参加者・ご来場者の皆様の言葉に、こちらも心が温かくなります。

 

 

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”にやにや”できること


August 31, 2018

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August 31, 2018

昨日、糸魚川市がまちぐるみで大火からの復興を目指し、まちやどの可能性を考える「まちやどシンポジウム」が開催され、多くの糸魚川市民、関係者で会場が熱気に包まれました。

 

 

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「まちやど」とは、まちを一つの宿と見立て、まちぐるみで宿泊客をもてなすことで地域価値を向上していこうという取り組み。糸魚川大火からの復興において、まちやどの可能性について考えることをテーマとして開催されたものです。

 

 

パネラーとして参加したのは、日本まちやど協会の代表理事でもあり、株式会社HAGI STUDIOの代表取締役でもある宮崎晃吉氏をはじめ、同理事を務める株式会社ブルースタジオの大島芳彦専務取締役、NPO法人アースキューブジャパン代表理事の中村功芳氏、設計事務所岡昇平の岡昇平代表の錚々たる4名。まちやどのエースメンバーが大集結し、4氏からそれぞれ熱いプレゼンテーションが展開されました。

 

 

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4名のパネラー各氏のお話は、それぞれに鋭い視点と独自の考察から、まちやどの可能性、そして糸魚川のもつ魅力について実に多くの気づきと示唆を与えてくれました。内容については、とてもまとめきれなかったので、ここでは省略させてください(笑)

 

 

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その代わり、いちばん印象に残った岡昇平代表のまちぐるみ旅館の取り組みに関する目からウロコの「大切にしたいこと6つ」をご紹介したいと思います。地元のまちづくりに関わっている私たちにとって、これは本当に横腹をぐさりとやられたような衝撃でした。その6つとは、

 

 

①にやにやできること。

 

②みんなをまきこまない。

 

③補助金を使わない。

 

④まちをもりあげない。

 

⑤観光地にしない。

 

⑥日々の暮らしのなかからまちがよくなる。

 

 

 

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・・・いかがでしょう。これを読んで、みなさんはどう感じましたか?その意図するところについては、ぜひウェブ上に数多くUPされている岡昇平氏の様々なプレゼンアーカイブをご参照ください。一応、少しだけ解説しますと、とかく地方のまちづくりにおいて、「行政は何をしてくれるのか?」「補助金はいくらくれるのか?」という他力本願の世論が形成されやすいものですが、全国各地で成功しているまちづくり事業の中には、岡氏のように「決して背伸びをせず」、「自らの感性を大切に」、「自ら楽しんで行動」している中心人物(プレーヤー)の存在があるということです。最初から誰かの助けをあてにしたり、誰かによく思われようとしたり、考えもなしにお手軽な人マネをしない・・・そして、何気ない「普段」から目をそらさず、自らの価値に自信と誇りを見出している・・・その生き方が格好良過ぎです。

 

 

にやにやできる仕事・・・とても眩しいですね。私たちも、このマインドをキノイエ、そして母体であるカネタ建設の経営においても意識していきたいと素直に思いました。

 

 

 

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真面目に越後杉


August 29, 2018

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August 29, 2018

今月の7日、新潟県は県のブランド木材「越後杉」を製造、出荷する認証工場79カ所のうち13カ所で検査の不備が見つかったと発表し、報道でも大きく取り上げられました。13工場では認証に必要な強度検査などを規定通りに実施しておらず、年1回の県木材組合連合会による現場の確認についても少なくとも2013~14年度は実施されていなかったことも明らかにしました。これらの工場については、それ以前にも同様に検査の未実施があるものと推測されています。越後杉のブランドに対する信用を著しく傷つける結果となってしまったことで、花角英世知事が8日の定例記者会見で、「ブランドを信用して購入した利用者に大変申し訳なく、おわびする」と謝罪声明する事態に発展しました。

 

 

 

 

現在、糸魚川市内には、4つの認証工場がありますが、残念なことに、2工場が県の立ち入り検査対象となってしまいました。これらの工場で不正、あるいはずさんな検査実態が確認された場合は、今後認証工場としての存続が厳しくなることが予想されます。ちなみに、私たち弊社カネタ建設が出資参加している製材・建材会社に株式会社三和という会社がありますが、こちらも越後杉の認証工場の一つ。キノイエに使用されている越後杉もここから納入しています。では、はたしてこの工場は・・・!? ご安心ください。長年品質管理をはじめ検査のプロセスも厳格に実施してきたおかげで、県からも厚い信頼を得ており、今回の立ち入り検査対象からも外れています。むしろ、自社に最新の乾燥設備を有しており、含水率など品質の安定化に定評があることから、今回の一連の報道を受け、越後杉を取り扱う多くの工務店・建設会社から問い合わせが増えている状況です。どんな仕事でもそうですが、ブランドとは、見た目のパフォーマンスではなく、誤魔化さず、省略せず、真面目に取り組み続けることに勝るものはないのではないかと思います。

 

 

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ちなみに、地域特性もありますが、越後杉には切断面のテクスチャに特徴があり、通常の白身、赤身の他にやや黒ずんだ部位があります。この黒身を品質のばらつきとして美しくないと嫌う方もいる一方で、この風合いを自然素材の味として好まれる方も多く存在します。

 

 

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写真左:黒身の混じった集成横剥ぎ板/中央:赤・白身のみで構成した横剥ぎ板  それぞれに味わいがあります。

 

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品質がよく安心して使用できる越後杉・・・キノイエでは、建物のデザインと用途、そしてコストバランスに応じて使用する部材を厳選し、越後杉の赤身、白身、黒身の配合バランスを変えています。木を扱う住宅会社は数多く存在しますが、キノイエ特有の唯一無二の美しいデザインの背景には、こうした地元材の厳選方法にも秘密があるのです。

 

 

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エアコンの効果は「すき間」次第


August 27, 2018

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August 27, 2018

キノイエでは、隙間相当面積(C値)の測定検査(気密測定)を全棟標準で2回(完成前/完成後)行っていることを以前からお伝えしておりますが、今回はあらためて住宅の隙間についてのお話をしたいと思います。

 

 

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おさらいですが、C値とは、家の延床面積に対する 「 隙間面積 」 の割合を示す数値で、床面積1㎡当たりどれ位(何㎠)の隙間があるのかを表した数値です。この値がゼロに近いほど、隙間が少なく、気密性が高いことを意味します。

 

C値 = 家全体の隙間の合計(㎠) ÷ 延床面積(㎡)

 

 

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ここに、来月完成見学会を予定しています「上刈の家」の完成前のC値測定結果がありますので、こちらを例に見てみましょう。

 

 

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気密測定試験は、正確性を担保するために原則3回測定を行い、その中間値から総面積を割って隙間相当面積(C値)を算出します。

 

 

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まずは1回目。赤線で囲んだ数字「総相当面積:αA=32㎠」 つまり、「この住まいの隙間面積は全部で32㎠でした」という結果になります。これは、名刺サイズに例えると、その6割強のサイズしか隙間がないという結果です。

 

 

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続いて2回目の測定結果。総相当面積:αA=29㎠。1回目よりも良い値が出ました。名刺で例えると、ほぼ6割の大きさしか隙間がないという数値。

 

 

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続いて3回目。総相当面積:αA=29㎠。2回目と同じ好スコアです。

 

 

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さて、これを全3回の中の中間値を取り出し、全体面積で割るのですが、後半2回が同スコアでしたので、今回はあえて値の悪い方の αA=32㎠ を使って割り出してみます。その結果は、

 

 

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C値 = 家全体の隙間の合計 32㎠ ÷ 延床面積 143.955㎡ = 0.22229・・・㎠/㎡

 

 

ほぼC値=0.2㎠/㎡、切り上げ値でも C値=0.3㎠/㎡ という好スコアになりました。現在、日本の既存住宅の9割以上は、気密測定されていない上、推定C値も5.0㎠/㎡以上(大半は測定不能レベルの無気密住宅)と言われていますので、この上刈の家の気密性能がいかに高いかということがお分かりいただけるかと思います。

 

 

C値の比較_キノイエ

 

 

「冬あたたかい家にするためには、隙間がない方がよい」ということは、なんとなく皆さんもご理解されていると思いますが、それは真夏も同じ。むしろ、連日猛暑が続いた今年のような状態で、家の中をエアコン1台で涼しく保つためには、断熱性能はもちろんですが、この隙間相当面積(C値)をいかに小さくするかということがとても重要になってきます。隙間を極力少なくした高気密の家にしなければ、エアコンの冷気が家の中で均一に循環されず、1階と2階の温度ムラはもちろん、各部屋に冷気が行き届かず、結果としてエアコン代がかさむ家、夜寝苦しい家になってしまいます。それどころか、家の壁の中で室内の冷気と外の暖気がぶつかり、そこから結露が発生し、気づかないうちに家中カビだらけになってしまう恐れがあるのです。良い断熱材を使えば使うほど、一箇所に指一本分の隙間があれば結露します。ところが、今でも「すき間がないと息苦しい家になりますよ」とか、「多少すき間があった方が風通しがよくなりますよ」などと説明する住宅営業マンもいるようです。家の光熱費、建物寿命、そして皆様の健康や命を守る観点から全く正反対のとても危険な説明ですので十分ご注意ください。

 

 

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このブログで繰り返しお伝えしている、いちばん重要なことですが、家の断熱性能には国の基準がありながら、不思議なことに、この気密性能については、国の基準もなければ、測定義務もありません。「高気密高断熱」をうたう住宅会社はたくさん存在しますが、その中で、全棟気密測定を標準化し、お客様に実測値をお示ししている会社はそう多くはありません。また、「当社のC値は○○㎠/㎡です」と宣伝する会社の中にも、過去の計測値をそのまま自社の標準値のように謳っているだけで、一棟一棟実測をしていない会社も存在します。裏を返せば、実測値を都度公開するということは、その自信がなければ簡単にはできないことでもあるのです。ぜひ、皆さんの目で、本物の高気密高断熱住宅を正しく見分けていただきたいと思います。

 

 

※なお、C値を取りまく日本の事情や詳しい内容について触れた過去のブログ記事も併せてご参照ください。

 

 

「すき間だらけの日本の住宅(前編)」

 

「すき間だらけの日本の住宅(後編)」

 

「日本の住宅から「気密性能」基準が外れた理由」

 

 

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最高の1ショット


August 25, 2018

August 25, 2018

弊社感謝祭「オレンジフェア2018」のwebフォトコンテストの結果発表が先日カネタ建設のブログ上で行われました。エントリーされた写真点数は今回なんと91点!本当に大勢の皆様にご参加いただきましたことを、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。

 

 

今回のテーマは『最高のなつやすみ』。このテーマに照らし合わせ、参加された子どもたちの最高の表情を映し出した様々な写真から、カネタ建設スタッフが悩みに悩み抜き、最優秀作品1点並びに入選作品4点を選ばせていただきました。その作品につきましては、ぜひ、カネタ建設のブログをご参照いただくこととして、ここでは、惜しくも選考に入らなかった作品の中で、特にキノイエスタッフが気に入った写真を数点ご紹介させていただきます。

 

 

投稿者:lisa_ai_kaeさん

 

 

姉妹でしょうか?この二人の表情の対比がとても絶妙です。お箸の使い方も上手になってきた中での流しそうめんだったみたいですが、たくさん食べられてよかったですね。

 

 

 

投稿者:kimuraisuさん

 

 

やられました(笑)この表情とポーズが半端ないって! 2歳9ヶ月で、巨大プールで遊ぶには少し早かったみたいですが、来年は思いっきり楽しめそうとのこと。「これからもずっと毎年やってほしい」というコメントも嬉しいですね。来年もお待ちしています!

 

 

そして、究極の一枚はこちら。

 

 

投稿者:aya.s777さん

 

 

今回最優秀作品を投稿していただいたaya.s777さんのもう一つの投稿作品。写真のHちゃん、今年で3回目の参戦とのこと。本当にありがとうございました。去年は怖がっていたプールに、今年は泳げてよかったものの、社長扮する宇宙人は怖かったみたいです(笑)フィナーレの風船飛ばしまで楽しんだ後は写真のようにぐったり。その愛らしい表情に私たちスタッフもすっかり虜になりました。

 

 

全てが社員の手づくりによって企画運営されるオレンジフェア、今年もたくさんの皆様に楽しんでいただけてスタッフ一同本当に嬉しく思います。地元を愛し、この地域で暮らす大勢の皆様の笑顔に出会えるこの仕事を私たちは誇りに思っています。

 

 

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来年のオレンジフェアもどうぞお楽しみに!

 

 

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「上刈の家」撮影


August 20, 2018

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August 20, 2018

先日、糸魚川市で建設中の「上刈の家」の撮影を行いました。

 

 

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夕暮れ時のマジックアワー、最高のタイミングで撮影された外観がこちら。

 

 

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マジックアワーの淡い光の中に、キノイエ特有の薄くてシャープな片流れの屋根、今回初の横板張り仕様の外壁のテクスチャが見事に溶け込んだそのシルエットは、美しいの一言。周囲の自然環境と調和し、つつましくも存在感が光る家。そんな佇まいがこれから何十年とこの地域で息づいていきます。家はまちの顔・・・そんな当たり前のことを思い出させてくれる存在になってくれたら、作り手としてはとても嬉しい限りです。

 

 

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南面は全開放型の完全引き込み窓。そのリビングの両サイドには、2つの畳空間。今回もソトとナカをつなぐ心地良い空間に仕上がっています。

 

 

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今回はお施主様にも撮影に加わっていただきました。どんなプロモデルよりもリアリティとストーリーを感じる、絵になるシーンの数々に、カメラマンも私たちもうっとり。

 

 

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上刈の家では、二階の寝室をコーナー出窓にしました。窓の向こうに映し出されるのは、周囲の田園風景、明星山をはじめとする山々の景色。季節の変化を楽しむことができます。また、近隣にはセメント工場が大きな存在感を放っていますが、その建物の夜景がこれまた何とも言えない幻想的な美しさ。一時は工場夜景ツアーがブームにもなり、今なお根強い人気がありますが、こちらの工場もまた知る人ぞ知る全国有名夜景スポットにも選ばれています。

 

 

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ちなみに、弊社のカメラ女子Iさんもカメラマンに同行。「必要とあらばジャングルの奥地でも!」という意気込みだけは十分伝わります(笑)

 

 

「上刈の家」完成見学会は、9月8日(土)・9日(日)の開催予定です。ゆっくりご覧になりたい方は、ぜひ早めのご予約を。

 

 

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超わかりやすい高断熱住宅の解説本


August 18, 2018

August 18, 2018

新建新聞社さんから、『だん』という名前の季刊雑誌が発刊されました。

 

 

 

 

この雑誌、みなさんにお勧めです!この本は、これまで一般の方にとって分かりにくかった、住宅の高断熱化に関するメリットや未来への影響などをコミックや連載、事例など、あの手この手で解説。断熱化の重要性を簡単に理解できるように編集されています。つまり、住宅を建てる上で知っておかなければならない断熱、冷暖房費、省エネ、空調手法、健康との関係について、この一冊で要点をばっちり押えられます。私たちキノイエが日々みなさんにお伝えしている住まいの高断熱高気密化の重要性(日本の家はけっして高性能じゃない・見た目の安さで生涯コストで損をしてはいけない・等)を見事なプレゼン手法で代弁してもらっているような本です。

 

 

 

 

 

 

これまで、ありそうでなかった、住宅エンドユーザー向けのとても優しい解説本。価格も400円と非常に良心的。新建新聞社さんの意気込みが感じられます。この『だん』は、現在全国の書店並びに、Amazon等のネットショップで販売中ですので、みなさんもぜひ手に取ってみてはいかが?

 

 

Amazonでの購入はこちらから

 

 

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田園風景という資産価値


August 16, 2018

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August 16, 2018

お盆休みに北陸地方のとある温泉旅館へ行ってきました。写真は、早朝に部屋の窓から見た、一面に広がる田園風景。これが秋であれば一面が黄金に、冬は白銀に輝く天然の絨毯に変わります。

 

 

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場所は、温泉街の入り口付近で、付近は住宅街。つまり、周囲に広がる田園風景は、近隣の住宅街に暮らしている家庭の窓からも眺めることができる、この地の住民の皆さんにとっては、ごく当たり前の風景でもあるのです。

 

 

ちなみに、夕方この付近を自動車で走った際に撮影した動画がこちら。

 

 

 

 

・・・田園風景を左右に拝みながら、まっすぐに伸びる道をこうして走るだけでも、何とも言えない贅沢な気持ちにさせられます。

 

 

しかし、よく考えてみると、私たちが暮らす上越地域にも、まだまだこうした日本の原風景を残した地域がたくさんあります。私たちは日々、お客様の土地探しのお手伝いをしていますが、時々、土地の価値って何だろうと考えることがあります。土地の評価・選定にあたっては、学校・職場との距離、スーパー・コンビニの立地、駅からの距離、敷地形状、ライフライン、そして価格・・・様々なパラメーターを評価基準に考えます。しかし、こうした視界に広がる田園風景のように、無形の資産価値について語れる専門不動産業はほとんど存在しません。実は、この評価が難しい資産価値についてしっかりと語り、購入の判断材料をお伝えすることこそが、一生に一度の買い物となる土地購入におけるとても重要な仕事ではないかと私たちは考えます。

 

 

ここに家が建つと、どんな風景を手に入れることができるのか、敷地とどうつながることで、どんな暮らしを手に入れることができるか、何を捨て、何を得るのか・・・土地から考える家づくりについて、お客様としっかり話し合いができる住いのつくり手でありたいと私たちは考えています。

 

 

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