風景をつくるように
November 4, 2016
本日の夕方、仕事の通り道で、糸魚川市内の海岸沿いに車を停めて何気ないスナップを撮影しました。
海岸には消波ブロック、山側には無造作に並ぶ家々のシルエット、その手前には道路整備や護岸工事によって造られた幾何学的な構造物。その隣には、海岸沿いを抜ける遊歩道。昼間眺めても、天気の具合によっては、けしてお世辞にも美しいとはいえない景色かもしれません。ですが、それもこの街の表情。夕暮れのタイミングには、余計な色彩が省略され、何とも言えない海沿いの街の風情を映し出してくれています。
この時は、空を見上げると、「うすぐも」や「すじぐも」の入り混じった、まさに秋の空から冬の空へと変貌しつつある様子がうかがえます。私たちはこういう風景を何度も目に焼き付けながら歳を重ねていきます。
海、山、空、そして街並み・・・そこに住まう場所の視界を時間の移ろいにまで思いを巡らせながら、設計にどう取り入れるかが、設計者としての腕の見せ所。家が新築されても、街全体から見れば、それは風景の増改築。だから、風景をつくるように家をつくる。「最高の地元ライフ」を描くのは、まさに地元に住む私たちの仕事です。
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燃費の悪い新潟県
November 3, 2016
ここに県別の光熱・水道費の件別ランキングデータの抜粋があります。
やはり、東北・北陸地方を中心に世帯当たりの光熱・水道費の金額は高い傾向にあり、中でも新潟県はランキングで7位に位置しており、全国的にみても非常に燃費の悪い地域であるということがわかります。なんだかとても損した気分になりますね。
以前のブログ『世界一「燃費の悪い住宅」』でもお話しさせていただきましたように、日本の住宅の断熱性能自体が世界と比較しても非常に低く、その低く設定された日本の省エネルギー基準を満たす住宅ですら、未だに全国でも5%しか存在しません。
そこで、私たちのつくるキノイエは、日本の次世代省エネルギー基準で設定されている新潟県の設定値よりも2ランク高い東北地域の基準をクリアする性能値を標準とすることで、住宅燃費を下げる家づくりにこだわっています。住宅燃費を下げることと同時に住まいの結露やカビを防ぎ、家中どこにいても健康で快適に暮らせる空間づくりにこだわっています。
住まいの価格は「生涯価格」でみなければなりません。生涯価格とは、前述の光熱・水道費はもちろん、維持メンテナンス費、冷暖房機器設備の入れ替えコスト(台数/劣化時期)、住まいで病気になるリスクとそれに伴う医療費・介護費用、それに伴う生活への影響(介護離職等)等、様々な角度から考えなければなりません。ローコストとよばれる住宅の生涯価格と高性能住宅の生涯価格を冷静に比較した時、はじめて自分たちに必要な住まいの選択肢が見つかるのではないでしょうか。
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アレルギー症状はなぜ起こる?(その2)
November 2, 2016
昨日の続きです。引き続き、換気システムの専門メーカー株式会社マーベックス様のお話から。
ご存知でしたか?一人当たり1日に摂取する食物の量は2~3kgが標準ですが、実は 1日に呼吸で摂取する空気の量はその約10倍の20kgといわれています。
また、2007年のNHK 国民生活時間調査によると、人が家の中にいる時間は平均15.8時間と言われています。(内訳:勤め人=12.5h/学生=13.4h/主婦=19.9h/70歳以上=19.7h)仮に人生を100年とすると、なんと65年間は家の中で暮らす計算になります。
この数字を踏まえて上で、以下の映像をご覧ください。
これは、一般的な現代の住宅の室内を撮影したものです。
昨日のブログでもご説明いたしましたが、成人ぜんそくの患者数はここ10年間で2倍に急増。ぜんそくの子供の割合も急速に増えており、その最大の原因は住宅の中の空気環境、特に室内に飛散する埃やアレルゲン物質の吸引によるものと考えられています。
実は、1950年代まではアレルギー患者はいなかったというデータがあります。ではなぜ、近年になって、住まいの中でアレルギーを引き起こす人が増えたのでしょう?
答えは簡単です。それは、昔の家が「自然に換気ができていた」から。言い換えると、それだけ家は「すき間だらけ」であったからです。
しかし、現在の住宅事情はそうはいきません。花粉やPM2.5、その他で外気の環境もひと昔前のような環境ではなくなった上、気候の変動と人々の快適さの追求により、暑さ寒さには断熱・気密と室内空調で対処する暮らしが定着しました。
だからこそ、しっかりとした換気システムの構築が住まい選びにとってとても重要になってくるのです。現在新築住宅には設置が義務付けられている24時間換気システムですが、「熱交換」システムを選択しなかったことにより「寒いから」という理由で常時OFFにされている方も少なくありません。
しかし、換気が出来ないと、室内でこれだけのホコリを1年間で吸っていることになります。また、天井給気型の排気口と、床下吸気型の排気口では、舞い上がるハウスダストの影響も大きく違ってくるということも昨日のブログで触れました。
このブログでも度々強調していますが、本物の健康住宅をつくるには、単に住宅建材を自然素材に変えるだけではけして実現できません。「自然素材=健康住宅」と謳っている住宅会社は要注意です。外気を確実に遮断する高い気密性能、結露やカビの原因となる外気との温度差(熱橋)を発生させない高い断熱性能に加え、チリ・ホコリやアレルゲン物質が飛散しやすい室内の汚れた空気を効率的に除去し、クリーンに保つことができる換気システムをいかに組み合わせることができるかによって、はじめて実現できるのです。
ハウスダストを制する家こそ健康住宅への第一歩です。このことを深い部分までしっかりと理解できいる住宅会社を選びましょう。
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アレルギー症状はなぜ起こる?
November 1, 2016
前月29日(土)・30(日)に開催されました「窓・構造・断熱パネル・換気の一流専門メーカー担当者が直接教える! 高性能エコハウスのしくみ大公開」では、家づくりにとって本当に役に立つ情報が満載のセミナーでした。
本日は、その中から一つ、換気システムの専門メーカー株式会社マーベックス様によるセミナーの内容からほんの少しだけ抜粋して「アレルギー」と「住まい」の関係についてご紹介します。これを知っているのと知らないのとでは、家づくりの選択で大きな違いになるのではないかと思います。
まず、全国の小・中・高の児童生徒の「ぜんそく」割合は、ここ30年間で急激に増えています。また、「成人喘息」の患者数は10年で2倍に急増しているというデータがあります。非常に恐ろしい数字ですが、これは今後も増加傾向にあると考えてまず間違いありません。
実は、なんと「霊長類最強」と呼ばれた吉田沙保里選手も、昨年から「ぜんそく」の症状を発症したと言われています。報道ではあまり取り上げられていませんが、これがメダルの色に少なからず影響を与えたのかもしれません。では、あれだけの強靭な肉体を持ち、健康管理面で隙がないと思われるトップアスリートですら、なぜアレルギーの症状を引き起こしたのでしょう?
その原因は「家」にあります。吉田選手も、練習以外の大半の時間は自宅で過ごします。吉田選手の自宅は、他の一般住宅と室内の空気環境という点では大きな違いはないはずですので、そこに注目して考えてみましょう。
その前に、ここに、「サイクロン掃除機」で有名な「ダイソン」社のサイトに、分かりやすい一つの映像がありますので、こちらをご覧ください。
いかがでしょうか?家中には、アレルギーの原因となるアレルゲンが存在していおり、アレルゲンの粒子は空気中にあると考えられていますが、実は空気より重い性質を持ち、時間がたつと床に落ちていきます。これがハウスダストと呼ばれるアレルギーの原因となります。ソファに座ったり、床を歩き回るだけで、数千のアレルギー物質を含んだハウスダストが空中に舞い、呼吸によって体内にとりこまれやすくなっています。
だからこそ、このような微細なアレルゲンを含むハウスダストをしっかり取り除くには、床面に近いところから取り除き、再度空気中に排出しないことが重要なのです。
そこで、キノイエで採用しているのが、マーベックス社の「床下吸気」型の第一種熱交換換気システムなのです。室内の換気システムについては、実は室内の排気口の配置にも各社に違いがあり、その多くは、室内の天井もしくは壁上部に取り付けられています。しかし、キノイエでは、その排気口を天井ではなく床面に配置しています。ホコリ・花粉・臭気は床面に溜まりやすいのですが、従来の壁や天井にガラリが設置されている換気システムだと、床面に溜まったホコリや花粉を、人が呼吸をしている空間まで巻き上げてしまいます。ホコリを舞い上げて吸い取るのではなく、ゆっくりと沈んだホコリをやさしく吸い取る方式は非常に効率がよいと考えています。
それを証明する映像が、マーベックスさんの資料にありますので、こちらの動画も合わせてご覧ください。吸気口の位置がいかに重要であるかということがご理解いただけると思います。
住まいの健康についてのメカニズムについては、思ったほど一般の消費者の皆様には知られていない事実がまだたくさんあります。キノイエでは、こうした隠された正しい事実を元に、「本物の安心安全」な暮らしを実現する住まいを提供していこうと考えています。
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初めてのコラボセミナー&マルシェ第2弾
October 31, 2016
週末の29日(土)・30日(日)の2日間に渡り開催されました「窓・構造・断熱パネル・換気の一流専門メーカー担当者が直接教える! 高性能エコハウスのしくみ大公開」並びに、30日(日)1日限りの開催「木の家マルシェ#2」の模様を写真を交えてご紹介します。大勢のお客様にお越しいただき、スタッフも対応に追われていたため、写真撮影が追い付かず、限られたショットで申し訳ありません。
前回に引き続きご出店いただきました「こびと窯」さん。人気の天然酵母パンは、この日もほぼ完売状態。自作の看板類やハロウィン仕様のオブジェも新登場し、お店作りがグレードアップ。キノイエのファサードとしっくり合います。
途中、助っ人として奥様も参加。イベント出店と自店の運営はお二人のコンビネーションで上手に切り盛りされています。
こちらも第1回目に続き、ご出店いただきました「土の香工房cotocoto」さん。独自の乾燥技術と商品開発のセンスは抜群。キノイエスタッフの中でも一番人気は「バジル塩麴」。パスタに絡めてもよし。白身魚のムニエルにもよし。弊社代表猪又の一押しは「目玉焼き」(笑)
今回初参加いただきました「とうふ工房 矢代」さん。代表の沼倉さんとは弊社代表猪又とも地域活動でご縁があり、今回のイベントで満を持してコラボが実現。主力のとうふ商品は、どれも濃厚で香りが特徴。皆さんもぜひ一度お試しあれ。
そして、同じく今回初参加いただきました「株式会社妙高食品」さん。かねてよりcotocotoさんよりご紹介いただいていたお店です。主力の第1号開発商品の「ごはん麺」を皆さんに試食でふるまい。見た目はうどん、でも食感はモチっとしていて、噛んでいるとそれはまるでご飯。この独特の食感がたまりません。茹でたごはん麺をオリーブオイルでcotocotoさんの「バジル塩麴」と一緒に絡めると、イタリアン風になります。太麺と細麺がありますのでお好みに応じてどうそ。
住まいの見学と各種セミナーにも大勢の皆様にご参加いただきました。既に、キノイエ、カネタ建設のセミナーを数回受けていただいているお客様も多数。
モデルハウス内の至る所で、お客様との相談・打ち合わせ。スタッフも大忙しでした。
今回、初の試みである各専門メーカーを交えてのセミナーにも、高性能エコハウスに非常に関心の高いお客様を中心に多数ご来場いただきました。そして、何より、各専門メーカーのスペシャリストたちの説明は「さすが」の一言。専門メーカーとしての豊富な経験と知識、そして自分たちの仕事にかける絶対の自信とプライドが、聴く人たちの心を掴んでいました。キノイエスタッフにとっても新たな発見と気づきがあり、家づくりの奥深さと共に責任の重さを再確認した2日間でした。ぜひ、近いうちにこのテーマでもう一度開催したい!と思える内容でした。
誰もがよく知る国内屈指の窓メーカーYKKAP株式会社様からは、上越支店長高島様、田中様にご参加いただきました。窓を知り尽くした専門メーカーだからこそ語れる、開口部が住まいに与える影響について非常に詳しい解説と、時々飛び出すクイズ、そして具体的な商品サンプルを交えての解説により、お客様にとって非常にわかりやすいセミナーになりました。
構造・断熱パネルのメーカー、ウッドリンク株式会社様は、上越支店長の林様より2日間ご対応いただきました。阪神淡路クラスの地震で一体住宅業界に何が起こったのか?連続地震に強い家づくりに欠かせないポイントは何か?など、住宅の構造を知り尽くした木の専門メーカーだけに非常に説得力のある説明をいただきました。また、「(キノイエを運営する)カネタ建設さんの要求はとても面倒で手間がかかるんです(笑)。でも、それだけに、ここまで取り組んでいる会社は他にはほとんどありません!」という、「下げて上げる」タイプのお褒めの言葉をいただきました(笑)
換気システムの株式会専門メーカー、株式会社マーベックス様は、はるばる大阪より本田専務取締役にお越しいただきいただきました。大阪弁を交えてのユーモアたっぷりの、それでいて非常にロジカルな換気システムのお話をしていただきました。家の中で舞い上がるハウスダストやダニの実態、映像を交えての具体的な説明を皆さん食い入るように聴講されていました。
少し遅いお昼休憩の様子をパチリ。マーベックス株式会社様のお二人と、YKKAP株式会社の高島支店長。日曜日は天気も良かったので、庭先でソトメシタイム。ビールと焼き鳥があればもっと喜んでいただけたのでしょうが、ここでは我慢(笑)
キノイエのイベントは多くのご協力者の皆様の手で実現し、成長しています。この場をお借りして心より厚く御礼申し上げます。
また次回のイベントもお楽しみに!
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カビと温度と湿度と換気・・・のお話
October 27, 2016
家と生命の関係については、昨日のブログ『家は安全ではない?』でもお伝えした通りですが、本日は、「カビと温度と湿度と換気」のお話をしてみたいと思います。アレルギー疾患などでお悩みの方は必読の内容です。また、こちらについては、さらに以前のブログ『低温住宅は病気のもと』と合わせてお読みいただけると、住まいの高気密高断熱化と健康の因果関係などが深く理解できるのではないかと思います。
以下の表をご覧ください。これは、アレルギーや風邪の原因となる微生物の発生率と相対湿度との関係を表したものです。アレルギーの大きな要因は、ハウスダスト、カビ、ダニ、ダニの死骸、ダニの糞…と言われています。これをご覧いただくと、湿度が40~60%の状態が、それらの発生源を抑制するのに適した状態であることがお分かりいただけるかと思います。
続いて温度について。カビが増殖しやすい温度は20~30℃で、特に25℃前後で活発に発生すると言われています(30℃以上で発生は衰え始め36℃以上で発生が殆ど止まると言われている)。この温度範囲はダニと同じですが、特筆すべきは、カビは低温度でも繁殖するという点です。冷蔵庫の中でもカビが生える(好冷菌)ケースは皆様もよくご存じかと思います。また、特にこれからの季節、低温状態で猛威を振るうのは、インフルエンザを代表とするウィルス群です。
以上を総合しますと、住まいには健康を維持すべき適温と適正湿度が決まっているということです。その数値が、室温で20℃~25℃、湿度40~60%という数字になりますが、問題は、激しい暑さと高い湿度に悩まされる夏季、厳しい寒さと乾燥に苦しめられる冬季をまたぎながら、この数値をいかに住まいで安定させることができるかという点になります。
そのためには、しっかりとした住宅の高気密・高断熱化とロスとムラのない計画換気が必要になります。現在、日本の多くの既設(ストック)住宅の9割以上は、断熱性能、気密性能共に非常に不完全な状態です。そのために、住宅の壁の間に外気と室内の空気の接点(熱橋)が生まれ、その温度差による結露が発生し、先に述べたようなカビの発生源を生み出します。一度家が新築されると、壁の中の状態はほとんどわかりません。知らないうちに、カビやダニを繁殖させた病原壁に囲まれた住まいの中で、24時間換気システムによって次々と体内に病原体やアレルギー物質を取り込んでしまっているケースもあります。
その対策として、キノイエでは、高い断熱性能と防湿性能を持つフェノールフォーム素材を使用したパネル断熱と共に、「第一種熱交換換気システム」を標準導入しています。キノイエで採用している第一種熱交換換気システムは、外気の影響を極力緩和して室内に取り込む仕組みになっています。
さらに、このシステムでは、「PM2.5」等の超微細物質もフィルターで98%カットします。外気の影響を極限までなくし、内部では徹底した温度・湿度管理を行う仕組みこそ、本物の健康住宅です。自然素材をふんだんに使うだけでは片手落ち。健康住宅は科学的な根拠をもってはじめてつくり上げることができます。
これからの季節、インフルエンザや風邪などが流行する時期です。まずは室内の温度と湿度を見直すだけでも、発症リスクがかなり抑えられますので、ぜひ参考になさってみてください。そして、今後の家づくりの重要なテーマとして捉えていただければ幸いです。
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朝の名脇役
October 26, 2016
慌ただしい朝、住まいの風景で主役級の活躍をする名脇役の一つ、それがトイレ。
こちらは塩屋新田の家の1階のトイレ。朝は東の空から降り注ぐ陽の光が、2階に大きく切り抜かれた窓から降り注いできます。所々節が落ちた杉板のドアに陽が当たると、既製品のドアでは味わえない独特の表情が家族を迎えてくれます。
ちなみに、下の写真はキッチン側から見た視界。四角にくり抜かれた壁から、毎朝どんな様子で子供たちが下りてくるのかを確認しながら、「おはよう」の挨拶が交わせるちょっとしたワンストップ空間。毎日一緒に過ごす家族だから、トイレに出入りする子供たちの表情や使用時間など、些細なことかもしれませんが、実はとても多くのことを気付かせてくれるタイミングでもあります。
家で一緒に暮らしながらも、家族の異変に気付かないというのはとても寂しいことです。つながる間取り、顔が見える空間設計。家は家族の絆を深める増幅装置でありたいと考えています。
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家は安全ではない?
October 25, 2016
冬が近づいていますので、家と生命の関係について、既にご存知の方もいらっしゃると思いますが、極めて重要なデータをこちらで紹介させていただきます。
家の中、とりわけ入浴中にお亡くなりになる方の年間人数が、交通事故でお亡くなりになる人の約4倍近い数に上るという事実を皆様はご存知でしたでしょうか。厚生労働省の人口動態調査では、2011 年の交通事故による死亡者が6,741 人に対し、浴室事故による死者数は17,000 人(推定)、そのうち9 割が65 歳以上であると発表しています。
<一年間の交通事故死亡者数と入浴中の死亡者数の比較>
この主な原因は「ヒートショック」によるものだと言われています。「ヒートショック」とは、家の中の急激な温度差がもたらす身体への悪影響のことです。急激な温度変化により、血圧が大きく変動することで、失神や心筋梗塞、脳梗塞などを起こすことがあります。これにより、入浴中に意識を失い、溺死するというケースが非常に多くなるのが、まさにこれからの季節なのです。
加えて、注目していただきたい点は、死亡者数の裏側に隠れた数字についてです。ヒートショック死者数が事故件数の約2割で、完治するのは事故件数のたった2割といわれています。つまり、残りの6割の約5万1,000人は、ヒートショックが原因で後遺症となっていることが推測されます。後遺症となった方の、医療・介護面での負担は相当なものになると予想されます。
そして、その根本原因は、住まいの中に激しい温度差が発生していることにあります。現在、日本国内のストック住宅(既設住宅)の9割以上は、世界の先進諸国の断熱気密性能で後れを取った低性能の住宅であると言われており、さらに2020年に義務化が決定している住宅の次世代省エネ基準についても、先進国の水準には及ばない最低レベルの基準とされています。(以前のブログ『世界一「燃費の悪い住宅」』、『すき間だらけの日本の住宅(前編)』、『すき間だらけの日本の住宅(続編)』参照)
左(上):断熱気密が不十分な家/右(下):高気密高断熱の家
「本物の安心安全な家を選ぶ」というテーマを、軽く見てはいけません。本物の高気密高断熱住宅を選ぶことは、単なる光熱費の削減だけではなく、医療費や介護費用などを含めたその後の生涯コストに大きく影響します。繰り返しになりますが、以前のブログ記事『建てた後に気付く大事なこと』でも触れている通り、「快適で省エネな家は注文しても簡単には手に入らない」という現実を知っている人はそう多くはいません。家は命を守る最重要デバイス。見た目のイニシャルコスト(=販売価格)に惑わされない、賢い買い物をしましょう。
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『kinoie times vol.2』いよいよ発行です
October 21, 2016
キノイエの暮らし方を広く知っていただくための情報紙『kinoie times(キノイエタイムス)vol.2』が、ようやく仕上がってきました。
今回の表紙は、先月行われた秋の暮らし方見学会「おうちキャンプ」の1ショット。この季節にぴったりの1カットを選びました。そして、以前にもブログでお伝えしましたように、今回のテーマは、「エコで健康な木の住まい」の魅力にフォーカスして、家づくりをお考えの皆様によりわかりやすく、一つでも有用な情報を持ち帰っていただけるような見学会や勉強会の企画をたくさんご用意させていただきました。前回はじめて開催し、大変ご好評をいただきました「木の家マルシェ」の第2弾も開催します。直近の開催予定イベント詳細につきましては、ぜひこちらの「イベント情報」のページをご参照ください。
10月、11月のイベント企画が盛りだくさんになったこともあり、紙面内容もパンパンになってしまいました(笑)なるべく文字を大きく、ゆったりと読んでいただきたかったのですが、自社制作の手づくり情報紙のため、まだまだ洗練されておらず、皆様の目にはどのように映るのか若干心配です。そんな『キノイエタイムス』は、来週末には新聞折込でも入る予定ですが、その他にも一部のスーパーや懇意にしていただいているお店様の店頭にも並ぶ予定ですので、見つけた際は、ぜひ手に取ってご覧いただければと思います。
地元上越地域で「最高の地元ライフ」を送るためのお役立ちマガジン。皆様の声をお聞きしながら、少しずつ中身を充実させていきたいと思っています。
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長寿を願う
October 20, 2016
「塩屋新田の家」のファサードにひときわ大きな存在感を見せるこの木は、「長寿桜(チョウジザクラ)」と呼ばれる樹種です。別の書き方で「丁子桜」とも書きます。「桜」という名前がついているものの、サクラの仲間ではなく、ジンチョウゲの仲間で、「フジモドキ」という別名を持っています。
このチョウジザクラ、この時期は既に多くの葉が落ちていますが、開花期である春には珍しい青紫の美しい花が咲き、夏場には青々した葉が木全体を覆います。大きな特徴として、一本の茎の根元から複数の茎が分かれて立ち上がっている、いわゆる「株立ち」の木であることが挙げられます。株立ちの木は、しばしば園芸や盆栽の手法として好まれる木で、1本立ちの木に比べると細く軽やかさがあり、1本の木で幹の重なりを表現できるなど、自然の趣を感じさせてくれます。また、大木になりにくく高さも抑制できるという利点があります。
そして何より、私たちがこの木を塩屋新田の家のファサードに迎えた理由は、まさに字のごとく「長寿を願う」という、とても縁起のいい花言葉を持っているからでした。
キノイエのフラッグシップモデル第1号が、息の永いブランドとして地域に親しまれるように、そして、この住まいを選んだご家族お一人おひとりが末永く健康で幸せになりますようにと願いながら、このチョウジザクラはこの場所で時を刻んでいきます。
「塩屋新田の家」には、このほかにも様々な樹種が、庭やファサードに立ち並んでいます。それぞれの木に込められた思いなどを、今後このブログで少しずつご紹介していきたいと思います。
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