雁木と離れのある家
February 21, 2024
みなさんは「町家(町屋)」という言葉を聞いた時、何を思い浮かべますか?
私は一番身近な上越の高田・直江津にある町家の「雁木」を思い浮かべます。
私の子供も毎朝雁木の下を通り通学しています。きっと大人になった時、上越の雁木通りを眺めては「この下を通り通学したな・・・」と懐かしい思い出がよみがえるのかなと想像しています。
全国にはまだまだたくさんの「町家(町屋)」が残っており観光地でも有名な京都・石川県金沢・埼玉県川越など皆さんも身近にある町家や全国各地に残る古き良き街並みが浮かぶことでしょう。
上越市高田の町家(雁木通り)
私たちが作るキノイエは、永きに渡り愛される町家に進化した断熱・気密技術を駆使し、現代の暮らし方に見合ったカタチに再設計された「現代町家」です。機械設備に過度に頼らず、外を取り込み自然体で人間らしい暮らしにつながる。
キノイエには、まるで雁木のような軒下空間があります。
家に入る前に雨や雪を払えたり、椅子を置き佇める場所であったり。
私たちの住む上越地域は晴天の日が少ない地域であり、雨の日や雪の日でもワクワクできるデザインであるべきだと考えています。
塩屋新田の家の軒下空間
お子様が遊ぶ様子(頸城の家)
町家には特筆すべき利点がたくさんあります。そして、さらにその優れた町家の思想を深く掘り下げ、現代の暮らし方に合う形に進化させた「現代町家」の設計思想を実際に体感していただきたいと思います。
雁木と離れのある家
現代町家キノイエ見学会
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伝統的な町家の合理的な考え方に、現代の技術や仕組みを組み合わせたのが現代町家です。
木の特性・室内環境を考慮し家族が健康で心豊かに暮らせる家。
上越地域で「最高の地元ライフ」を楽しむキノイエの暮らし
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2/23Fri . ー 2/25Sun. 予約制見学
26坪の小さな家の工夫
November 17, 2023
先日公開されたkinoie「春日野の家 設計解説動画」。
小さい家の設計の考え方についてお話しているこの動画は多くの方に好評をいただいています。
キノイエのつくる標準的な建物は、延床面積で30坪以内、けして大きくはない建物です。
キノイエ(kinoie)は、まちの中にありながら、限りなく自然との調和を楽しみ、暮らしの豊かさを存分に味わうことのできる木の家です。
ほんの少し前の時代、この辺り一帯の住まいはみな、自然との調和がとれた暮らしが当たり前でした。しかし、私たちが暮らす新潟県上越地域は、年間を通して雨や雪が多く降り、夏は蒸し暑く、冬は寒さが厳しい地域です。高度成長期に入り、人々は四季の寒暖の変化から逃れるように、進化した機械設備と合成建材を好んで追い求めていきました。
やがて、住まいは次第に外に開くことを忘れ、いつしか私たちの暮らし方までもが、小さな箱の内側に籠るような姿に変貌していったように思います。
キノイエには、土間や軒下、フルオープンで外や庭につながる大きな窓など、今どきの家が失くした暮らしの場所が作られ、
そこには、家のナカとソト、家と町の風景をつなぐ暮らしの場がたくさん用意されています。
下の写真は春日野の家の居間にある全開放型の片引きサッシです。
大きな窓を作れば解放感が生まれ、明るさも増すのは当たり前です、でもそれだけでは落ち着きや、外との連続性や繋がりは生まれません。
では、どのような設計の工夫をしているのでしょうか?
窓周り一つを取っても細やかな工夫がされています。
いざ建物内に入った多くの人が口にするのが「思ったよりも広く感じる」「全然狭さを感じない」という言葉です。
もちろん、多くの住宅展示場見て回られた方であれば、おのずと面積を聞いただけで、どのくらいの空間になるのかは想像がつくはずです。それでもなお、「広い」と感じる理由、それは「ソト」と「ナカ」を上手につなげているからなのです。
まだまだたくさんある小さい家の設計の考え方。
少しづつお話が出来ればと思います。
動画も是非ご覧ください。
まちなかの小さな家
国府の家|完成見学会を行います
October 8, 2022
間もなく完成を迎える「kinoie 国府の家」。
植栽も植えられ皆様にご覧いただける日も近づいて参りました。
kinoie 国府の家 住宅完成見学会
10/22Sat.-23Sun. 9:00-17:30
会場:上越市国府地内 GoogleMap
予約制|各日5組様限定
敷地面積 194.64㎡(58.76坪)
延床面積 92.70㎡(27.98坪)
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HEAT20 G1
Ua値0.43W/㎡K C値0.2㎠/㎡
BELS★★★★★取得
長期優良住宅認定
耐震等級2
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ご予約はこちら 「kinoie国府の家 完成見学会」
キノイエのソトとナカをつなぐ引き算の設計:国府の家 リビングの大開口
キノイエのこだわり無垢の床とエッグクロス:国府の家 2階吹き抜け
キノイエが提案するお客様一人ひとりの人生を豊かにする暮らし方提案。
心地よい暮らしを育む小さな住まい。
皆様のお越しをお待ちしております。
窓際につくる居心地の良さ
September 9, 2022
皆さんは窓際、好きですか?
このように聞くと大半の人が窓際に対して持っているイメージの言葉が返ってきます。
窓際は「寒い」「暑い」「結露する」などです。
リビングなどの人が集まる空間には大きな開口を設ける例をよく見かけますが、
実際はその窓がストレスの原因となっていることも多いようです。
では、居心地のいい窓際とはどのような工夫がされているのでしょうか?
それは、窓辺の環境を整えること。
暑さや寒さを気にせず、そこにいられる環境と座る場所・自然が感じられる景色。
窓の性能をしっかりと取ることはもちろんですが、日射遮蔽を考え、庇や軒の出を深くしたり、庭木で木陰を作ったり。
少しの工夫で窓際の居心地の良さは変わります。
「大和の家」
「南寺町の家」
私も、ふらっと入ったカフェの居心地がよく、気づいたらあっという間に時間が経っていたなんてことがあります。
そんな時、そこにあったのは自然を感じられる景色と心地よい室内環境。
仕事・子育て・家事と忙しい現代社会、ゆっくりと安らげる時間や場所が欲しいと感じてはいませんか?
家でそれが叶えば、住まいはより心地いいものになります。
一緒に考えてみませんか?
心地よい窓際のある暮らし。
モデルハウス来場予約はこちら
国府の家|構造見学会開催
July 8, 2022
間もなく上棟を迎える、「 kinoie 国府の家 」。
暮らしにも、性能にも、環境にもこだわった国府の家は
・HEAT20 G1グレード
・耐震等級2
・長期優良住宅
と、地球にもお財布にもecoな家となります。
この度、普段見る事のできないお家の中身を見学できる構造見学会を開催いたします。
当日は実際に気密検査を行うなど、体験を含めながら見学できます。
ECOハウスのしくみ大公開
~キノイエの中身編~
7月24日(日)
10:00~12:00
会場:上越市国府地内 GoogleMap
事前予約制|4組様限定
実際に中身を確かめて、納得して、住まいづくりに専念して欲しい。
きっとこの見学会で家が「安心する場所」に変わるはずです。
皆様のご来場お待ちしております。
ご予約はこちら
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環境に配慮した家づくりを
June 24, 2022
国府の家の工事がいよいよ始まりました。
まずは建物を軟弱地盤から守るための地盤補強、地盤改良工事です。
最も多く行われているのが杭による地盤改良ですが、杭も種類が様々ありコンクリート、砕石、木杭などがあります。
中でも昔から行われているのが木杭を打ち込む方法です。
国府の家の地盤改良では、間伐材を利用した杉杭での地盤改良を行いました。
「杭が木材で大丈夫か?」と心配な方もいらっしゃるかと思います。
木杭の歴史は古く、水の都・ヴェネツィアも木杭を利用した町としても知られています。
近年では東京駅・丸の内駅舎復元工事の際に、その地盤からは多くの松杭が見つかり、
そのほとんどは腐ったり割れたりせず、しっかりと機能を果たしていたそうです。
1万本以上の松杭が100年以上も東京駅を支え、関東大震災などの自然災害からも建物を守ってきました。
木杭は建物解体後も簡単に撤去、処分できるため、環境に配慮した工法として住宅などの小規模建築でも、今後増えていくと思います。
セメントや鉄を用いた地盤改良を木材に置換することで、1棟当たりのCO2を約10t削減でき、
施工材料による六価クロム等の環境汚染の心配もありません。
また、地場の木材も利用できるので地産地消への貢献が可能です。
国府の家のオーナー様はいくつかの改良工法の中から、メリット・デメリット・環境の事等考え木杭を選ばれました。
昨今、長期的な目線で自然に配慮し、住まい自体の長寿命化を考える家づくりの情報が多く発信されています。
環境問題について考えなければならない今、建築に際しても資源を消費し、
解体でも廃棄物を発生させ負荷を与える事をしっかりと理解し、
配慮することはサスティナビリティな考えとしてより浸透していくことでしょう。
7年目を迎えるキノイエ
June 3, 2022
いつもキノイエブログをご覧いただきありがとうございます。
上越モデルハウス「塩屋新田の家」はこの6月に誕生から7年目を迎えます。
今日までたくさんのお客様にお越しいただきました。
糸魚川・上越にて今まで生まれたキノイエは10棟、
間もなく11棟目の「国府の家」が着工となります。
この6年の中で住宅に対する考え方・基準、世の中のを取り巻く情勢など大きな変化がたくさんあります。
その中でも変わらず私たちが持ち続ける、「家」に「暮らし」に対する考えと、家づくりを考え始めた皆さんに知ってほしい事。
住まいに対する考えは千差万別。
なぜ、杉板の外壁なのか
なぜ、無垢の床なのか
なぜ、外に開く設計なのか
住宅ローンを組み、家を建てればその場所は切っても切れない地域となり、子供達には故郷となります。
地元が好きになる暮らしをこれからも私たちは提案します。
7年目のキノイエもよろしくお願いします。
キノイエの照明ーペンダントライトー
May 27, 2022
前回のブログにてキノイエの照明の話をしましたが、ダイニングの照明にはルイスポールセンをよく使います。
ルイスポールセンはデンマークで創業した北欧を代表する照明ブランドです。
長年にわたり単に照明をデザインするだけでなく、人々が心地いいと感じる光を形づくる照明を発信しています。
繊細にデザインされたルイスポールセンの照明からは「グレア」を感じにくいのも特徴の一つです。
グレアとは、不快感や物の見えにくさをともなう眩しさを指す言葉であり、単に眩しいと言えばそれまでですが、ひどい場合には目の障害や状況把握能力の低下にもつながります。
光の感じ方は人それぞれなので、「こういう光がグレアだ」とは一概に言えませんが、高齢者程グレアを感じやすく、それによって受けた不快感から脱するのに時間がかかる傾向にあります。
ルイスポールセン PH5「安国寺の家」
ルイスポールセンの照明の代表作とも言えるペンダントライトにPH5(ピーエイチファイブ)があります。
円盤のような形のPH5は100%グレア・フリーの光で、そのデザインは大部分の光を下方に向ける3枚シェードの光の反射原理にもとづいており、下方と側面に光を放ち、それにより器具自体も照らします。
キノイエのペンダントライトにはPH5の他に、3層の吹きガラスから柔らかな光が透過するトルボーのグラスペンダントもよく使います。
kinoie 「高田の家」
kinoe 「南寺町の家」
kinoie 「安国寺の家」
kinoie「陀羅尼町の家」
明かりが灯っていても消えていても美しく、どんなスタイルの空間とも調和を保ち、魅力的な光を発するルイスポールセンの照明はキノイエに良く似合います。
老若男女感じ方は千差万別であり、同じ場所でも時間帯や季節により大きく変わる事でしょう。
だからこそ、長く愛されるデザインや素材にこだわっています。
一つ一つに、なぜこれが使われているのかストーリーがあります。
是非、夜のキノイエにいらしてください。
キノイエの照明
May 20, 2022
キノイエをご覧になったお客様に時折聞かれるのが、
「照明はこれだと部屋の中暗くないですか?」という質問です。
日本における代表的な明るい照明手法は‘1室1灯‘。
LDKはもちろんの事、玄関や廊下、トイレに至るまでどこでも小さな文字が読めて、壁の隅々まで見えるような明るさに満ち溢れた空間を住まい手は不安だからと求めてしまいます。
実は、キノイエでは一般的なシーリングライトと言われる天井に付ける照明は使いません。
今までの住宅の明るさが住まい手の正解であり、現状維持で問題ないという考えが「住まい手が求める明るさ」と「設計士が求める明るさ」に溝を作っているのも現状です。
もちろん住まいには明るさを肯定する時間と場所も必要です。
キッチンや書き物・読み物をする書斎やスタディーコーナー。
キノイエの照明は過剰な明るさや不快なまぶしさを抑え、温かな明りで適度な影が存在する心地の良い暗さをデザインします。
それは、壁や天井にあたると柔らな光の弧を描き、陰影を作り、心地の良い暗さが夜の住まいを豊かにします。
太陽が沈むまでの時間は大開口窓から外の明るさを取り入れ、明るさと落ち着きを。
夜はまぶしさを抑えた照明で豊かな時間の演出を。
もちろん、模造品でコーディネートされた室内よりも、キノイエのように木や塗り壁の柔らな空間のほうが落ち着いた明かりが合うのかもしれません。
家が心休まる場所であるように一つ一つ厳選した素材で造るキノイエ。
せっかくの住まいづくり、照明にもこだわってみませんか?
花の便り
May 13, 2022
先日、陀羅尼町の家のオーナー様から「花の便り」が届きました。
昨年(2021年)の秋にお引渡しをしたキノイエで迎える最初の春でした。
初めてオーナー様とお会いしたのが3年前の秋、築50年のお宅の建て替えのご相談にいらっしゃり、建築地は歴史ある街並みの城下町高田、雁木(がんぎ)通りがある地域。
オーナー様のお土地も、その幅は9.6m。けっして広いとは言い難い敷地環境でした。
家づくりを検討されているお客様は皆、色々な心配をされています。
陀羅尼町の家も、土地の幅に合わせて建てられるのか?
防火地域での建築で外壁に木を使えるのだろうか?
町家の景観に馴染む家になるのだろうか?
オーナー様のお話を聞き、一つ一つご不安を解消しながら計画を進める中、
「隣の公園の桜を家の中でも見れたらいいな」と話された事を今でも鮮明に覚えています。
ソトとナカをつなぐ設計のキノイエにぴったりの場所でした。
敷地調査の様子 : 奥には借景したい満開の桜が咲いている
キノイエのコンセプトをブログにて度々紹介させていただいていますが、歴史ある街並みにも馴染むキノイエを選んでいただき、周辺の景色に馴染み・溶け込む、さらには家の中にとりれる。
現代町屋ならではの、外に開く設計により借景の美しいキノイエが完成しました。
生まれ育った町の四季を感じながら暮らす、最高の地元ライフ。
キノイエで是非ご体感ください。
陀羅尼町の家ルームツアーはこちらから