記憶に残る眺め
February 6, 2017
昨年の暮れ、糸魚川市内で行われた上棟式の様子から。こちらのお住まいは、大きな片流れ屋根が特徴的な平屋スタイル。天候に加え、屋根の傾斜勾配が比較的優しいこともあり、今回は本流に従い、ご家族皆さんに屋根の上に上がっていただいての開催となりました。
透き通った冬の空気の中、棟梁の手で四方がための義を行います。その奥に目をやると、糸魚川市と妙高市にまたがる標高2,400mの活火山「焼山」をはじめとした山々の景色がくっきりと目に飛び込んできます。
そんな大自然のパノラマをまるで屏風のように背にしながらいただく御神酒の味は格別です。(注:未成年は形だけ真似ます)
これ以降、余程のことがない限り、お施主様が屋根の上に上がることはないでしょう。だからこそ、この時目にした風景は、ご家族の記憶の中にずっと焼き付いているものと思われます。
私たちスタッフもお施主様と過ごすこの時間とこうした特別な眺めが大好きです。「これからも最高の地元ライフをつくる工務店としてもっといい仕事をしよう」と気持ちが引き締まる瞬間でもあります。
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囲炉裏のある暮らしから学ぶ
February 2, 2017
子供の頃、居間に囲炉裏のある生活をしていた人はどれくらいいらっしゃるでしょうか?
※イメージ
弊社にも、幼少の頃の実家に囲炉裏があったというスタッフが何人もいます。囲炉裏には、「暖をとる」という主たる目的の他、調理という目的だけでも様々な機能を発揮します。私たちが子供の頃は、ここでお餅や串刺しにした魚を焼き、灰の中にはサツマイモを仕込んで焼き芋をつくったりすることが冬の生活の楽しみの一つでもありました。また、鉄瓶によって沸かされたお湯で注がれたお茶の味は今でも鮮明に記憶に残っており、今振り返ると、その鉄瓶から沸く湯気が室内の加湿も兼ねていたことに気が付きます。
※イメージ
そして、その囲炉裏のある暮らしにあった最大の特徴は、火を囲んで家族が車座になり、同じ時間を共有しながら濃密なコミュニケーションを実現していたことではないでしょうか。朝、おばあちゃんが囲炉裏の中央に被せていた灰の中から火種となる炭を掘り起こし、新たな炭を加えて火力を整え、鉄瓶に湯を沸かし、朝茶の用意をする・・・スタッフの中にも、おじいちゃんおばあちゃんから囲炉裏を通じて火の始末(作法)を教わりながら数々の昔話を聞かされた者がたくさん存在します。
カネタ建設の施工事例
さすがに、気密性の向上や安全面などのハードルも合わせ、現代の暮らしに囲炉裏を取り入れるご家庭は非常に少数になりました。しかし、囲炉裏に変わる、こうした家族のコミュニケーションを司る装置が必要です。キノイエでは、昔の日本の暮らしに合ったベーシックな価値を見出し、設計に生かしていくことを常に意識しています。
カネタ建設の施工事例
家族の暮らしにも歴史があります。一度先祖の暮らしのルーツを辿ってみると面白い発見があるかもしれません。世代をつなぐ、暮らしをつなぐ住まいで最高の地元ライフを。
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中古住宅の生かし方を探る
January 31, 2017
弊社では、新築だけでなく、大小様々なリフォーム・リノベーションのご相談をいただくことが多いのですが、中でも多いご相談の一つが、「この家を(いくらで)売れますか?」、あるいは「リフォームすれば借り手がつきますか?」等のご相談。中古住宅を何らかの事情で手放したい、あるいは資産として有効活用したいというニーズが非常に高まっているのを肌で感じています。
中古住宅は、電話で車種・年式をお伝えいただければその場で価格を査定・・・というわけにはいきません。家はほとんどが一点もの。そして、立地環境(風雪・日当たり等)や、住まわれている方お一人おひとりの暮らし方、放置された期間等の違いで、経年変化の状態は驚くほどに違いが出ます。まずは現地をしっかりと調査させていただくところから始まります。
新築時の設計図が残っている場合は、当然、平面図や立面図、あるいは仕様書などもお預かりしますが、意外にも新築時の図面と現況が合っていないケースが非常に多いです。それは、水回りを入れ替える際に部屋をリフォームされたり、風除室や車庫を追加されるなどして、小さな増改築が行われていることも多いためです。また、契約時の図面から施工途中で間取りや仕様が変更になったものの、契約図面を差し替えていない場合なども非常にありがちなケースです。
弊社スタッフは、現地調査をきめ細かく行います。柱、梁の位置を目視確認しながら、当時の図面に正しい情報を書き加えながら修正図面を作成していきます。また、外壁や内壁の傷み具合や設備の状態、サッシや建具の再利用価値についても厳しく吟味していきます。
また、築年数により、適用されていた建築基準法も変わっていますので、現行法に合った建物になっているのか、不適格状態を是正できる住宅か?等の判断も必要になります。その上で、実際に必要なリフォームを行った際の工事ボリュームを算出し、費用や工期などの見通しをお示しして、住まいの去就を検討していただきます。
建築基準法令の規定の主な改正経緯
ここで本題に戻りますが、中古住宅を売りたい、貸したい、処分したい・・・とお考えの方は、不動産屋さんに相談する前に一度、こうしたプロの査定を受けることをお勧めします。「ほとんど売り物になりませんよ」という不動産担当者の言葉だけで判断し、安く買い叩かれてしまったり、再利用の余地が残っているにもかかわらず、諦めて解体してしまうというケースをよく耳にします。ちなみに、弊社も不動産の資格を有しており、その業歴も長く、いわば住宅建築と宅地建物取引両面の専門性を兼ね備えたハイブリッドビルダー。様々な角度から、お客様の求めている答えを導き出す経験を積んでいます。
設計担当Mさんのデスクで仕事の様子をカメラに収めていたら、お隣の後輩Nさんのデスクの上にも、先日現調したばかりの平面図を発見(笑)Nさんは新人ながら、新築だけでなく、こうした複雑な中古住宅の調査にも既に関わっており、現在、着実に知識と経験を積み上げ、めきめきと成長しています。
住まいを語るには、新しく「つくる」ことのみならず、「その後」についての活用方法など、深い見識と提案力が必要です。新築とリフォーム、そして土地活用など知識と経験のバランスが大事。これからも弊社ではどれも手を抜くことなく、人材の育成と共に技術を磨いていきたいと考えています。
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異才?その2
January 28, 2017
以前のブログ「異才?」(2016/12/11)に登場した、代表猪又の次女たまきちゃん(小2)が描いた理想の住まい。
その第2作が届きました。今回はカラーに進化しました(笑)
右奥にはベッド、左奥には次の部屋のドアが描かれています。そして、この作品もまた、部屋が液晶テレビの背面越しのアングルで描かれているところに、彼女の感性の素晴らしさと何か信念のようなものを感じます(笑)
さらに、今回の作品で判明したことは、この部屋が窓の外から眺めたアングルであるということ。この絵を取り囲むカーテンから判明しました。
素敵な建築家を目指してもらいたいと思います。
次女のたまきちゃん(右)と三女のまおちゃん(左)
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暮らしの残像
January 24, 2017
お客様からのご依頼により、まちなかのとある空き家のリフォームのご相談をいただき、本日その空き家の調査に入らせていただきました。
建物は、以前まで食品関連の製造販売を行っていた店舗兼住宅。限られた間口から奥に向かって伸びる、いわゆる昔ながらの町家です。店舗スペースの奥には居間、そして京町家でいうところの「通り庭」と呼ばれる、奥まで続く土間通路を歩いていくとさらに奥に部屋が続きます。電気は停止されていましたが、部屋と部屋の間に設けられた坪庭から差し込む外の光が柔らかく室内を照らし、池や植栽でまとめられた庭と向かい側の軒など、風情のある景色を家の中の三方向から眺めることができます。
そして、さらに奥へ足と進めると仕事場が。空き家になって久しいですが、ご主人が長年大切に使っていた仕事道具もまだそのそのままの状態で鎮座しており、今にも仕込みが始まりそうな雰囲気を残しています。それは単に、モノが残っているということだけではなく、道具はもちろんのこと、家の動線、収納、仕事場や台所の立ち位置など、家の機能として隅々までしっかりと大切に使われてきた痕跡が随所に残っているからだと思われます。
住まいは、そこに人が住まなくなると途端に風化が始まり、数ヶ月もたたないうちにあらゆるところが痛んで居住に耐えられなくなるという意味から、よく「生き物」に例えられることがあります。こちらの建物ももちろん至る所に痛みが生じていましたが、しかしそこにはまだ、人のあたたかさや丁寧さを感じる「暮らしの残像」がしっかりと残っており、何とも表現し難い生命力のようなものを感じさせてくれます。
ご依頼主のお施主様もまた、こうした暮らしの残像に魅力を感じられたのかもしれません。「家はプランが命」ということをもう少し掘り下げて表現するなら、「(その人の暮らしをしっかりと見つめ)隅々まで使い込まれることを考え抜かれた家には、強い生命力が宿る」ということなのでしょう。そして、その真価は、こうして一旦役割を終えた後の「暮らしの残像」に現れるのかもしれません。
私たちもまた、人を惹きつける暮らしの残像が映し出される家をつくっていきたいと思います。
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大火から1ヶ月
January 23, 2017
糸魚川市駅北大火から1ヶ月が経過した昨日の1月22日(日)には、毎年恒例の糸魚川の冬の一大イベント「糸魚川荒波あんこう祭り」が開催されました。
大火の影響で、今年は開催を見送るべきではないか?という声もあり、一時は中止も検討されましたが、今回の大火で実際に被害を受けた実行委員の関係者からも「こういう時だからこそ復興に向けてまちを盛り上げよう」という声が上がり、糸魚川駅日本海口並びにヒスイ王国館に会場を移しての開催となりました。
会場では、地元の飲食店5店舗によるあんこう汁の販売の他、実際のあんこうを丸1体を余すところなく解体する「つるし切り」実演、その他、浜焼きコーナーや各種出店、地元糸魚川小学校児童生徒による「糸魚川の食」にまつわる学習発表など盛りだくさんの内容で、市内外から5,500人の来場を記録する賑わいを見せました。
地元飲食店5店舗による「あんこう汁」は、オーソドックスな味噌仕立ての他、チゲ味やごま入りなどそれぞれが工夫を凝らした独自の味を用意。それぞれのブースには10時の開始前から行列ができ、正午を待たずに用意された1,600食分が完売となりました。ちなみに、この売り上げの一部はこの度の大火の義援金に充当されるようになっています。
「つるし切り」の実演は、糸魚川駅日本海口前のロータリーに設置された特設会場にて。地元の魚市場の職員さんによる巧みなトークと包丁捌きによる実演解説は、もはやこの地元の伝統芸能といってもいいほどのレベルです。
また、会場内では、地元の青年有志で結成されたボランティア団体「がんばろう糸魚川プロジェクト」の皆さんによる義援金の呼びかけと共に、売り上げの一部が義援金に充てられるチャリティーステッカーの販売も行われました。
会場を訪れた多くの観光客、市民の皆様からもあたたかい声掛けと共に、この日もたくさんの義援金が寄せられ、ステッカーも200枚近い購入がありました。多くの皆様の善意が、被災された方、そしてこのまちに向けられていることに心から感謝の気持ちでいっぱいです。
糸魚川市が今月20日に行った記者会見では、大火による焼損棟数は当初の144棟から147棟に修正され、全焼120棟、半焼5棟、部分焼22棟、焼失面積は3万412平方メートルと正式発表されました。火災発生当初時、最大瞬間風速27.2メートルを記録する南からの強風に煽られ、被害が拡大したことを国は重く受け止め、火災被害では全国で初めて自然災害として「被災者生活再建支援法」を適用。これにより、一世帯最大400万円の支援金を受け取ることができるようになり、復興への後押しにつながっています。また、現在、がれき撤去については、市に一括処理を依頼した木造住宅の撤去作業も進んでおり、がれきの分別作業の仮置き場として決定している姫川河川敷には20日から具体的な設置作業も始まっています。また、全国から大勢の皆様より糸魚川市宛に寄せられた義援金の総額も約2億6千万円ほどに上っており、被災者の皆様に見舞金として配分される第一次計画が決まったようです。
少しずつではありますが、復興に向けた歩みが着実に動き出しています。全国の皆様からの多くの善意、そして市民みんなの前向きな姿が、被災された多くの皆様を勇気づけ、このまちの未来に少しずつ明るい設計図が描かれていくのではないかと感じています。
がんばろう糸魚川‼ まけるな糸魚川‼
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まちの記憶
January 17, 2017
昨年暮れに発生した糸魚川市駅北大火では、まちの中心部に存在していた住宅・店舗など144棟が焼失してしまいました。同時にこのまちを形づくってきた数々の象徴的な風景や面影の品までも失ってしまいました。かつてのまちの賑わいをいかに取り戻していくのか、私たち糸魚川市民にとってはとても大きな課題です。
かつてのまちの賑わい・・・ふと、そう考えた時に、糸魚川のまちがいちばん賑わいを見せていた時代のことを振り返ってみたくなりました。そう思って、弊社の書棚をあさっていると、こんな写真がいくつか出てきました。
写真は昭和40年代後半のもの。弊社はこの頃から、街中の道路改良工事等を含めた土木工事も請け負うようになっていました。写真は、ちょうど今回の火災の火元となった現場周辺の通りを写したものも含めて現在の糸魚川駅前の中心商店街の様子を写し出しています。
写真を見ると、現存する店舗もあれば、既に移転、あるいは廃業された店舗も含め、通りに面して所狭しと看板が立ち並んでいる姿が印象的です。あらためて、当時の糸魚川のまちがいかに活気と躍動感に満ちていたのかが伝わってきます。ノスタルジックな味わいも併せて、長屋続きの街並みと町内、近隣の人々のつながりとが程よく絡み合ったこの風景は、紛れもなくこのまちの財産でした。
現在40代後半以上の世代の人なら誰でも知っている当時の名店も。みんなでたむろしていたあのテーブル、あの味、名物マスター・・・当時学生だった人や地元で社会人をされていた人たちにとっては、この写真と共に様々な思い出がよみがえってくるのではないでしょうか?
ちなみに、弊社の代表猪又は、ちょうどこの頃に産声をあげました。
現在、弊社の取締役(安全衛生担当部長)の横井(上の写真右側:ヘルメット姿の人物)も、この当時はまだ入社したての新人監督でした。当時から現役で活躍していたスタッフ、当時生まれたばかりのスタッフ、そして、この時代を知らないスタッフ・・・会社の中にも既に世代間ギャップが生まれていますが、この地域でまちと暮らしに関わる仕事をする者として、将来に語り継いでいきたい大切なまちの記憶です。
まちの復興は、とても大きく難しいテーマ。建築に関する法環境も様変わりしており、昔のような長屋続きの街並みを再現することは不可能です。単に建物を復元するだけでは解決できないいくつかのハードルが存在しており、新しい発想によるまちづくりの構想が求められています。しかし、新しいまちの創造においても、まずは被災された住民の皆様の思いに耳を傾けながら、これまでにつないできた多くの人々の暮らしや、こうしたまちの記憶をどう取り入れていけるかという要素も大切なのではないかと思います。糸魚川市は過去に何度かの大火を経験し、その度にまちの風景や財産を失ってきましたが、それでも力強く再生し、賑わいと人情味のあるまちを創り出してきました。今回もまた必ず元気なまちの姿を取り戻してくれるはずです。
最高の地元ライフ・・・このまちを誇りに思い、もっと地元(ここ)が好きになる暮らし、人がつながる素晴らしいまちの再生が実現することを心から願っています。
がんばろう糸魚川!!まけるな糸魚川!!
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森みわさんが糸魚川に
January 13, 2017
パッシブハウス・ジャパンの代表理事でもあり、国内のパッシブハウスの第一人者でもあります 森みわさん(株式会社キーアーキテクツ代表取締役)と同社一級建築士の青山さんが、本日糸魚川に立ち寄ってくださいました。この度発生した糸魚川市駅北大火を心配して、北陸エリアでの仕事の移動中に糸魚川で途中下車し、わざわざ弊社に足を運んでくださったのです。
森みわさんと私たちのご縁は、2015年11月に竣工した北陸エリア初のドイツ認定パッシブハウス「前沢パッシブハウス」(富山県黒部市)での施工参画から。現在も、YKK株式会社様が黒部市で既存社宅を改築して実施する「パッシブタウン黒部モデル」第3期街区建設計画(低エネ型賃貸集合住宅)においても、森みわさん率いるキーアーキテクツ設計の下、一部施工協力という形で私たちカネタ建設のビルダーチームも参画しています。
前沢パッシブハウス(富山県黒部)
パッシブタウン第3期街区の完成予想図(YKK報道発表資料より)
この日初めて被災現場に足を踏み入れた森さん達は、その被害の大きさに「想像以上」と言葉を失っていました。昔ながらの木造家屋が密集していた古い町並みが一晩にして焼失してしまった現状を目の当たりにし、建物と共に多くの思い出や暮らしの形が失われていくことに大変胸を痛めていました。
森みわさんといえば、3.11東日本大震災発生の際、いち早く行動し、東北芸術工科大学との共同企画で、宮崎県のスギを使った環境配慮型の簡易間仕切りシステム「ニコニコフレーム」を提案した人物としても知られています。壊滅的な被害を受けた宮城県女川町で、新たに商店街を高台に仮設建築をつくる「女川町商店街復興プロジェクト」が地元の商工会議所が中心となって立ち上がり、そこに森みわさん率いるパッシブハウス・ジャパンが協力する形で参画。 当時は海外からの義援金によって建設費を賄い、各材料メーカーに働きかけ、厳しい予算にもかかわらず、東北の次世代省エネ基準を上回る省エネ性能の木造店舗を国産のスギ材を使って実現した実績をもっています。今回の糸魚川の大火を見て、何か少しでもまちの復興・再建につながるヒントが生まれるかもしれないという思いで、現地を案内させていただきました。
この度の大火にあたり、先日の1月11日には、安倍首相が被災地に訪問。「国としてできることはすべてやる」と語った上で、国と県と市が協力して復興を目指す「糸魚川復興まちづくり推進協議会」を設立する意向を表明したばかり。糸魚川のまちの復興はこれからです。被災された皆様の生活や事業の再建を第一に、様々な英知を結集し議論を重ねながら一日も早く元気な街を取り戻すことができればと願うばかりです。
森みわさん、青山さん、本日はお忙しい中、本当にありがとうございました。
<森みわさんプロフィール>
(一般社団法人パッシブハウス・ジャパン 代表理事)
キーアーキテクツ株式会社 代表取締役
東京都出身
横浜国立大学工学部
Stuttgart大学建設学部
ドイツ・バーデンヴュルテンベルク州公認建築士
東北芸術工科大学客員教授
1999年よりドイツに国費留学、フライオットー設立のILにゲスト研究員として滞在。ドイツ・アイルランドの建築事務所にて省エネ施設やパッシブハウ スの設計プロジェクトに携わる。
2009年3月に帰国。鎌倉市に設計事務所キーアーキテクツを設立。同年8月に完成の鎌倉パッシブハウスにて2010年国際パッシブハウスデザインアワードを受賞。
著書に「世界基準の「いい家」を建てる」(PHP研究所)「図解エコハウス」(エクスナレッジ)など。
(パッシブハウス・ジャパン公式ウェブサイトより)
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7人の視察団
January 12, 2017
本日は、はるばる新潟市より「株式会社シンセンリフォーム」様、そして長岡市より「株式会社井浦建設」様の社長、幹部並びにスタッフ総勢7名の皆様が、私たちキノイエのモデルハウスを視察するために足を運んでくださいました。
両社は、新潟屈指のイベント・コンベンションのプロフェッショナル集団である「株式会社新宣」様を中核企業にもつ「シンセンホールディングス」様のグループ企業。私たちカネタ建設とは比較にならないほどとても大きな技能集団の皆様に興味・関心をいただいたことにただただ恐縮でした。
弊社に興味を持ったきっかけをお聞きしたところ、特徴的なコンセプト、デザイン、本物志向の木の家の魅力、そしてエアコン1台で年中快適な温熱環境を実現するパッシブ設計など、画一化しつつあるその他のコスパ住宅とは一線を画す魅力に注目されたのだそうです。
モデルハウスでは、代表猪又とブランドディレクターの杉ノ上がご案内。さすが専門の技能集団だけあって、質問のレベルが非常に高く、素材の選定理由や性能値、器具の仕様や間取り寸法の根拠、設計の意図に至るまで、実に多くの質問が飛び交いました。
井浦建設の竹内社長をはじめ、幹部、スタッフの皆様からは「小さくつくって大きく暮らす、間取りの足し算ではなく引き算の設計というコンセプトに共感」、「ストーリーが伝わる家づくり(会社づくり)であるところがいい」、「今後自社で取り組む商品づくりにとって大きなヒントになった」等、大変ありがたい感想をいただきました。
シンセングループの各企業様は、それぞれ個性的で他社にないオンリーワンの専門得意分野をもって活動されています。これからまだまだグループのシナジーを生み出す余地がたくさん残っているそうで、今後の展開がとても楽しみです。今回はとても貴重なご縁をいただきましたので、これを機にお互いに情報交換できれば何よりです。ぜひ今度は、グループ各社様に私たちの方からお邪魔させていただきたいと思います。
シンセンリフォーム様、井浦建設様、本日はありがとうございました。
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『ハウジングこまち2017冬春号』掲載
January 7, 2017
随分とご報告が遅くなってしまいましたが、『ハウジングこまち vol.23 2017冬・春号』に、キノイエの住まいの記事が掲載されました。
掲載されたのは、「新潟で建てた家77軒」中、「上越エリアで建てた家」として「平牛の家」が2ページ、そして、県内の工務店、建築事務所、ハウスメーカー全162社が紹介されている「パートナー企業ガイド」の中の1社としてキノイエの上越モデルハウス「塩屋新田の家」を中心に2ページ、合計4ページに渡り紹介されています。
「平牛の家」は、お施主様のY様のインタビューを中心に紹介。ご主人の趣味である「釣り」を第一に考えて設計された離れの趣味部屋や、キノイエを選ぶに至った背景について語る奥様のコメントなどが紹介されています。
また、企業紹介ページでは、「小さくつくって大きく暮らす」キノイエのコンセプトについて読者の皆様にわかりやすく解説。コンパクトでハイクオリティ、そしてコストバランスのいい家づくりの3つのポイント、世界最高レベルの省エネ住宅「パッシブハウス」を手がけたキノイエスタッフからのメッセージ、不定期に開催する「木の家マルシェ」をはじめとした情報発信の取り組み紹介など、コンテンツが凝縮された内容になっています。
記事掲載にあたり、平牛の家の取材に快くご協力いただきましたY様ご家族、そして、企業紹介ページでモデルとしてご協力いただきましたS様ご家族にこの場をお借りしましてあらためて深く感謝申し上げます。
『ハウジングこまち vol.23 2017冬・春号』は、昨年12月下旬に発売され、既に店頭に並んでいます。キノイエの記事は、P224~P225、P304~P305です。ご興味のある方は、ぜひお買い求めください。
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