キラリと光る土地
November 11, 2016
現在、上越市内某所にて新築中の住まい「とことん薪ストーブライフを愉しむ家(仮称)」の内部工事がいよいよ佳境になってきました。
ちなみに、選んだ土地は川沿いのいわゆる「旗竿地(はたざおち)」と呼ばれる形状(間口が道路幅で奥に広がっている旗竿のような形)の土地。ある意味で条件の悪い場所に建てられていると思われがちですが、このケースの場合、川沿いの南東エリアは人の視線を全く気にする必要がありません。それによって、川沿いの全ての風景をリビングに取り込めるとても魅力的な配置。そのため、川に面している方向に広めのテラスを配置しました。テーブルやチェアを置くのに十分な広さを確保していますので、特に春秋の天気の良い日は、このテラスも、そして川沿いの空間全てがリビングになります。
住まいの設計は、ゾーニングから。一見、あまり魅力的ではないと思われる土地、不動産屋も値段を1ランク下げる土地・・・その中にも、設計屋の目から見てキラリと光る場所が見つかることがあります。土地探しでお悩みの方は、ぜひ一度、私たちに相談してみてください。
さて、明日11/12(土)から13(日)までの2日間は、上越モデルハウス「塩屋新田の家」にて「本物の木の家のつくり方」と題した見学・相談会が開催されます。一生に一度の家づくりにおいて、後悔しないための様々な知識を得たい、あるいは、歳月を重ねる度に愛着がわく「物心両面で資産価値のある家づくり」をお考えの皆様にお勧めの見学・相談会となります。この機会にぜひ遊びにいらしてください。
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気密試験×2
November 10, 2016
先日は、現在新築中の住宅の気密試験を行いました。
カネタ建設では、キノイエブランドを含めた新築住宅は原則全棟気密検査を行います。気密試験では専用の気密測定器を使い、家の中の「C値」を調べます。おさらいですが、C値とは、家の延床面積に対する 「 隙間面積 」 の割合を示す数値で、床面積1㎡当たりどれ位(何㎠)の隙間があるのかを表した数値です。この値がゼロに近いほど、隙間が少なく、気密性が高いことを意味します。
C値 = 家全体の隙間の合計(㎠) ÷ 延床面積(㎡)
以前のブログ(「すき間だらけの日本の住宅」/「住まいの呼吸法」)でもご紹介したように、日本の既設住宅の90%以上がC値=5㎠/㎡以上(5㎠/㎡を超えると、測定不能になるケースが大半)と言われておりますが、実際そのほとんどは未測定のため実態は不明です。ちなみに、C値=5㎠/㎡の場合、40坪の住まいであれば、すき間の大きさはA4型ノートパソコンの画面サイズとほぼ同じ位になります。これに対し、仮にC値=0.3㎠/㎡であれば、40坪の住まいであれば、名刺の7割程度のすき間ということになり、その差は歴然です。これが夏冬の冷暖房機器の運転効率に大きな影響を与え、結果として光熱費の削減につながります。また、それ以上に隙間がないことによって結露からのカビの発生を防ぎ、長年にわたって健康な住まいを維持することができます。
ちなみに、この気密検査、私たちは建物の下地施工完了後と内装工事完了後に分けて2回実施します。仮に下地施工後の気密試験結果が良くても、その後の内装工事の段階で配線工事や配管工事、手直しなどで建物に再び穴をあける作業が行われるなどすると、このC値は途端に悪くなることがあります。このため、この気密試験を下地施工時1回のみで終わらせる(よい数値を残す)住宅会社もありますが、私たちは品質管理にこだわり、内装工事後に最後気密検査を行い、下地後の施工で隙間の発生がないかをチェックします。こうすることでお施主様にも「本物の性能値」を確認してもらい、安心していただくことができます。
今回は、その下地施工完了後の第1回目。その数値は・・・
C値≒0.3㎠/㎡という上々の結果でした。建築に詳しい方でないと、上記に映っている計測結果のレシートの内容から、直接C値を割り出すことは難しいと思いますので、横に計算した電卓の数値をご覧ください。C値 = 家全体の隙間の合計 60㎠ ÷ 延床面積 209.499㎡ = 0.28639・・・ ≒ 0.3㎠/㎡ という結果です。今回の住まいは標準的な住まいより一回り以上大きなお家になります。
次回は、内装工事完了後になります。また検査後に、こちらのブログでご紹介したいと思います。
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キノイエタイムスvol.3
November 9, 2016
キノイエの暮らし方を広く知っていただくための情報紙「kinoie times(キノイエ タイムス)」、早くも第3号の表紙が、ほぼほぼ出来上がってきました。
今回の表紙は、以前のブログ「『ハウジングこまち(冬・春号)』撮影」・「家族だけが持っている時間」でもご紹介しました、モデル撮影にご協力いただいたS様ご家族が登場。本当に楽しそうな暮らしの1シーン。とても自然でご家族の人柄と関係性が滲み出ている1カットを選ばせていただきました。
さてさて、肝心の内容ですが、現在、例によってスタッフによる鋭意手づくり編集中ですので、今しばらくお待ちください。完全に入稿完了しましたら後日またご紹介させていただきたいと思います。
配布予定は、できれば来週末にも・・・と考えています。新聞折込、一部の店舗等にて配布予定です。また、ご希望の方へは郵送をさせていただきます。
どうぞお楽しみに。
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本物の木の家をつくる
November 8, 2016
今週末の11/12(土)・13(日)の2日間は、上越モデルハウス「塩屋新田の家」にて「本物の木の家のつくり方」と題した見学・相談会が開催されます。
何十年たっても飽きのこないデザイン、本物の木の家を求めるあなたに必見の見学・相談会。イベント詳細ページにも記載してありますが、こんな方におすすめの相談会です。
2008年の総務省調査によると、その時点で存在する住宅(住宅ストック)では、戸建ての93%が木造。もともと日本人は木の家に住んできました。また、戸建てに占める木造率(着工戸数)を時系列で見ると、10年前の約80%から僅かではありますが増加傾向。安全、健康、経済性などいろいろな魅力がある日本の木の家を、見直す人が増えているのかもしれません。そこで、せっかく木の家に住むのであれば、その特性や風合いを最大限に感じられる家づくりをするべきではないでしょうか?
しかし、現在の注文住宅の多くは、構造体こそ木造ではあるものの、内部の表面はビニルクロスで覆われ、安い住宅になると床面も樹脂やプリントで覆われた合成建材が多用され、一見すると鉄骨なのかコンクリート造なのかさえも見分けがつかない住宅も数多く存在しています。新築されたその瞬間は、どの建物もデザイン性に優れ、美しいと感じられるかもしれません。しかし、永く住み続けた際に、その差は歴然となります。
ビニールや安い合成皮革で作られた財布やカバンは傷や劣化により何年も経たないうちに価値を失う一方、丹精込めて作り上げられた本物の革製品は時間の経過と共に、傷や色の変化も含めて味わいが深まるのと同じように、住まいもその価値の差は全く変わってきます。特に住まいは革製品以上に長い時間取り換えの利かない大きな買い物となります。所有する喜びが永く色褪せない、あるいは愛着より深まるような本物である必要があります。
以前のブログでも触れましたが、私たちのミッションは、いつまでも飽きのこない普遍的な美しいデザインを提供すること。経年変化を味わいとして感じられる本物の素材を厳選すること。ご家族のライフスタイルの変化にも柔軟で価値の下がらない空間であること。お客様と私たちの人間関係が良好であり続け、深まっていくこと。そして、この地元上越地域でお施主様の住まいを何世代にも渡り見守り続けられるように、いかなる経済環境の変化にもびくともしない経営で会社が存続し続けること。私たちは、様々な角度から本当の意味で「永く住み続けられる」家づくりを追求していく工務店でありたいと思います。「本物の木の家をつくる」とは、単に自然素材を使う使わないの話ではなく、「本物の価値ある暮らし」を実現するために必要なことを通して、家づくりの本質に迫ることに主眼を置いています。
今回の見学・相談会では、そうした家づくりの核となるとても重要な思想についても触れていき、本物とそうでないものとを見分ける正しい目を養うポイントについても触れていきたいと思います。永く住み続け、家族にも地域にも誇れる住まいを建てたいと真剣に考えている皆様にとって、非常に価値あるイベントになると思います。
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モノコックボディ
November 7, 2016
昨日の続きです。キノイエの「倒壊しない家」の基礎である真壁(プレウォール)工法についてもう少しご紹介したいと思います。
キノイエでは、建てる構造体を緻密に計算し、柱と梁、そして構造用合板、更にはフェノールフォームとよばれる高耐久・高断熱性能をもつ断熱パネルの施工位置、サイズその他を徹底的にシミュレーションしてから建設を行います。構造材は全て工場で加工を行いますので、高い精度を維持することが可能です。もちろん、現地で施工する大工さんの技術力も厳しく吟味していますので、工務店としての未来のカタチを実現しているといっても過言ではありません。
このシミュレーションは非常に重要です。そして、この真壁構造がいかに連続地震に強い構造体であるは、昨日のブログでもご紹介した通りですが、現在広く一般的に普及している筋交い工法との違いをもう少し分かりやすい図で表現すると、以下のようなものになります。
キノイエの躯体は、高い強度と安全性を要求されるジャンボジェット機でも採用されている「モノコックボディ」。見えない部分ですが、とてもとても重要な構造に対する考え方をほんの少しでも皆様にご理解いただければ幸いです。
もちろん、大切にしたいのは「暮らし方」。暮らしのイメージをいかにお客様に分かりやすく伝えるかということについても手を抜くことなく、表現手法を磨いていきたいと思います。
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倒壊しない家をつくる
November 6, 2016
先月29日(土)・30(日)に開催され、大変ご好評をいただきました「窓・構造・断熱パネル・換気の一流専門メーカー担当者が直接教える! 高性能エコハウスのしくみ大公開」、本日は構造・断熱パネルのメーカー「ウッドリンク株式会社」様のセミナー内容から少しご紹介します。
1995年(平成7年)1月17日、「阪神淡路大震災」が発生したことは、私たちの記憶に今でも強烈に焼き付いています。この地震について、振り返ると、私たちの家づくりにおいて様々な教訓を遺しています。
まず、地震の規模・大きさは、マグニチュード:7.3、最大震度:7、地震の被害状況としては、建物被害は全壊:104,906棟、半壊:144,274棟、出火件数:261件(全焼 6,148棟)、亡くなられた方は6,433人、負傷された方は43,792人。人的被害が非常に大きかった震災であることが分かります。
さらに、この地震の恐怖について、亡くなられた方6,433人の場所別、死因別、時間帯別で分析してみると、「地震で亡くなったのではなく、本来命を守るべき住宅が犠牲者達の命を奪った」という事実が見えてきます。
【兵庫県南部地震の犠牲者の死亡場所・死因・時間帯】
出典:兵庫県監察医によるデータに基づき作成
「倒壊しない家」をつくることは、もはや私たち家づくりに携わる者としては至上命題であり、義務であると考えなければなりません。
しかし、以前のブログ『「耐震等級」だけでは見えてこない真実』でもお伝えしたように、およそ半年前に発生した熊本地震では、多くの家屋が2回目以降の大きな揺れ、もしくは複数回に渡る連続した余震によって倒壊、損壊しました。そして、広く一般消費者に認知されている建築基準法が定める「耐震等級」では2回の大地震を想定・保証されていないという事実をよく理解しておくことが必要です。
そこで、キノイエでは、「連続した地震に耐えうる丈夫でしなやかな構造体」をその一つの答えとして、本震だけでなく、繰り返す余震にも備えるため、「真壁構造」を用いた「プレウォール工法」という工法を採用しています。「真壁構造」とは、地震の揺れが構造体に伝わる際、柱と柱の間にある壁が突っ張ってしっかりと耐える構造になっています。これに対し、柱に壁材をくぎで打ち付けるだけの「大壁構造」は、大きな揺れに対して打ち付けたくぎと共に壁材が外れることにより、それ以降の地震に対しては、ねじれを支えることができない状態になります。
これを他の工法との写真と図解の比較で以下に整理してみました。写真は、ウッドリンク様の工場で各工法に対して加圧試験を行った際のものです。
【筋交い工法】
現在、最も多く普及している木造軸組み在来工法で採用されている工法。柱と梁の剛性を筋交いによって支える方法。写真では加圧試験で筋交いが断裂した様子が写し出されていますが、こうなると地震に対する耐力はほとんどありません。パンタグラフのように躯体は倒壊します。
【大壁合板工法】
柱と梁を構造用合板で支えます。筋交いに比べ、面で支えるために一見強い構造に見えますが、柱に面材を釘で打ち付けるために、複数回の揺れにより面材がはらむと釘が抜け、とたんに剛性は失われてしまいます。「パネル工法だから強い」と考えるのは早計です。
【真壁(プレウォール)工法】(キノイエ標準工法)
見た目は大壁工法とよく似ていますが、構造用合板を柱と柱の間に挟み込むように組み込むため、面材は柱と柱の間で突っ張ることで、面材のはらみを抑制し、連続した地震にも十分耐えられる構造になっています。
ちなみに、震災で被災した建物には、建物の被災状態により以下のように、緑、黄、赤に色分けされた「応急危険度判定」の貼り紙が貼られます。被災地のボランティアに行かれた方はよく目にしたことのある紙だと思いますが、この基準は、被災した建物の変形量(残留変形)等で判断します。その残留変形量が、50㎜を超えると「要注意」の黄紙が、そして残留変形量が150㎜を超えると「危険」判定となり、赤紙が貼られ、立ち入りも不可能になってしまいます。
ちなみに、私たちキノイエで採用している真壁(プレウォール)工法では、連続地震試験の結果、その残留変形量がわずか7.01㎜という数値。いざという時にその力を発揮する構造体を標準仕様にしています。
私たちがつくるキノイエの住まいでは、こうした本物の安心・安全について一つひとつ丁寧に解説をしていきます。
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悪いサンプル
November 5, 2016
ここのところ晴天のため、日中はそれほどの気温の低下はありませんが、キノイエの母体であるカネタ建設の本社事務所では、既にブルーヒーターが動き出しています。
そこで、その事務所内の温度分布をサーモカメラで撮影してみました。
まさに医者の不養生(笑)築年数が「ん十年」となるこの事務所は、すき間だらけかつ断熱処理がなされていないため、真冬ともなると足元と天井の温度差はさらに広がります。高気密高断熱の住まいで地域の皆様にエコで健康・快適に暮らしていただくことを仕事にしている私たち自身、膝にタオルケットを掛けて仕事をしているのはとても皮肉なことです。
ところで、この写真で注目していただきたい部分があります。ブルーヒーターからの熱が半径1mにも満たない距離でヒーターの温風熱の効力が完全に失われてしまっています。ブルーヒーターの最大出力は18kw以上(ピーク時はこの他にペレットストーブが稼動)ですが、せっかくのパワーもこれでは効果を100%発揮できていません。ここまでくると暖房機器の性能UPでは、根本解決は望めません。
下の写真は、今年弊社で新築させていただいた住宅のリビングダイニング内部並びに吹き抜けの2階天井部分をサーモカメラで撮影した様子です。
撮影時期は2月。外気温もたしか5~6℃のタイミングでしたが、内部は上下にわたって安定した温度を保っています。
しかも、この時の熱源は、1階床下に設置した家庭用のエアコン1台のみ。通常であれば真冬でも「弱」運転で十分です。私たちがつくるキノイエの住まいは、この状態を標準仕様としています。なので、真冬でも家にコタツを入れたり、電気カーペットを入れる必要がありません。
「イマドキの新築住宅はどれも性能がいい」と考えるのは早計です。住宅の外皮性能の差は、こうしてみると歴然です。そういう意味では、私たちの事務所は今のところ、建物の高気密高断熱化がいかに重要であるかを分かりやすく説明する悪いサンプルでもあります(笑)
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風景をつくるように
November 4, 2016
本日の夕方、仕事の通り道で、糸魚川市内の海岸沿いに車を停めて何気ないスナップを撮影しました。
海岸には消波ブロック、山側には無造作に並ぶ家々のシルエット、その手前には道路整備や護岸工事によって造られた幾何学的な構造物。その隣には、海岸沿いを抜ける遊歩道。昼間眺めても、天気の具合によっては、けしてお世辞にも美しいとはいえない景色かもしれません。ですが、それもこの街の表情。夕暮れのタイミングには、余計な色彩が省略され、何とも言えない海沿いの街の風情を映し出してくれています。
この時は、空を見上げると、「うすぐも」や「すじぐも」の入り混じった、まさに秋の空から冬の空へと変貌しつつある様子がうかがえます。私たちはこういう風景を何度も目に焼き付けながら歳を重ねていきます。
海、山、空、そして街並み・・・そこに住まう場所の視界を時間の移ろいにまで思いを巡らせながら、設計にどう取り入れるかが、設計者としての腕の見せ所。家が新築されても、街全体から見れば、それは風景の増改築。だから、風景をつくるように家をつくる。「最高の地元ライフ」を描くのは、まさに地元に住む私たちの仕事です。
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燃費の悪い新潟県
November 3, 2016
ここに県別の光熱・水道費の件別ランキングデータの抜粋があります。
やはり、東北・北陸地方を中心に世帯当たりの光熱・水道費の金額は高い傾向にあり、中でも新潟県はランキングで7位に位置しており、全国的にみても非常に燃費の悪い地域であるということがわかります。なんだかとても損した気分になりますね。
以前のブログ『世界一「燃費の悪い住宅」』でもお話しさせていただきましたように、日本の住宅の断熱性能自体が世界と比較しても非常に低く、その低く設定された日本の省エネルギー基準を満たす住宅ですら、未だに全国でも5%しか存在しません。
そこで、私たちのつくるキノイエは、日本の次世代省エネルギー基準で設定されている新潟県の設定値よりも2ランク高い東北地域の基準をクリアする性能値を標準とすることで、住宅燃費を下げる家づくりにこだわっています。住宅燃費を下げることと同時に住まいの結露やカビを防ぎ、家中どこにいても健康で快適に暮らせる空間づくりにこだわっています。
住まいの価格は「生涯価格」でみなければなりません。生涯価格とは、前述の光熱・水道費はもちろん、維持メンテナンス費、冷暖房機器設備の入れ替えコスト(台数/劣化時期)、住まいで病気になるリスクとそれに伴う医療費・介護費用、それに伴う生活への影響(介護離職等)等、様々な角度から考えなければなりません。ローコストとよばれる住宅の生涯価格と高性能住宅の生涯価格を冷静に比較した時、はじめて自分たちに必要な住まいの選択肢が見つかるのではないでしょうか。
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アレルギー症状はなぜ起こる?(その2)
November 2, 2016
昨日の続きです。引き続き、換気システムの専門メーカー株式会社マーベックス様のお話から。
ご存知でしたか?一人当たり1日に摂取する食物の量は2~3kgが標準ですが、実は 1日に呼吸で摂取する空気の量はその約10倍の20kgといわれています。
また、2007年のNHK 国民生活時間調査によると、人が家の中にいる時間は平均15.8時間と言われています。(内訳:勤め人=12.5h/学生=13.4h/主婦=19.9h/70歳以上=19.7h)仮に人生を100年とすると、なんと65年間は家の中で暮らす計算になります。
この数字を踏まえて上で、以下の映像をご覧ください。
これは、一般的な現代の住宅の室内を撮影したものです。
昨日のブログでもご説明いたしましたが、成人ぜんそくの患者数はここ10年間で2倍に急増。ぜんそくの子供の割合も急速に増えており、その最大の原因は住宅の中の空気環境、特に室内に飛散する埃やアレルゲン物質の吸引によるものと考えられています。
実は、1950年代まではアレルギー患者はいなかったというデータがあります。ではなぜ、近年になって、住まいの中でアレルギーを引き起こす人が増えたのでしょう?
答えは簡単です。それは、昔の家が「自然に換気ができていた」から。言い換えると、それだけ家は「すき間だらけ」であったからです。
しかし、現在の住宅事情はそうはいきません。花粉やPM2.5、その他で外気の環境もひと昔前のような環境ではなくなった上、気候の変動と人々の快適さの追求により、暑さ寒さには断熱・気密と室内空調で対処する暮らしが定着しました。
だからこそ、しっかりとした換気システムの構築が住まい選びにとってとても重要になってくるのです。現在新築住宅には設置が義務付けられている24時間換気システムですが、「熱交換」システムを選択しなかったことにより「寒いから」という理由で常時OFFにされている方も少なくありません。
しかし、換気が出来ないと、室内でこれだけのホコリを1年間で吸っていることになります。また、天井給気型の排気口と、床下吸気型の排気口では、舞い上がるハウスダストの影響も大きく違ってくるということも昨日のブログで触れました。
このブログでも度々強調していますが、本物の健康住宅をつくるには、単に住宅建材を自然素材に変えるだけではけして実現できません。「自然素材=健康住宅」と謳っている住宅会社は要注意です。外気を確実に遮断する高い気密性能、結露やカビの原因となる外気との温度差(熱橋)を発生させない高い断熱性能に加え、チリ・ホコリやアレルゲン物質が飛散しやすい室内の汚れた空気を効率的に除去し、クリーンに保つことができる換気システムをいかに組み合わせることができるかによって、はじめて実現できるのです。
ハウスダストを制する家こそ健康住宅への第一歩です。このことを深い部分までしっかりと理解できいる住宅会社を選びましょう。
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