低温住宅は病気のもと
October 2, 2016
「低温住宅は病気のもと」・・・これを裏付ける興味深いデータがあります。下の表は、近畿大学の岩前篤教授による「高断熱住宅(体を冷やさない住まい)の健康影響度調査」結果です。新築の戸建て住宅に引っ越しした人約3万5千人に対し、転居前後の健康状態と家の断熱性能についてアンケート調査を行い、最終的に2万人以上の回答を集めた結果をまとめたものです。「健康住宅」というキーワードに関心の高い方は特に必読の内容です。
この結果から、断熱性能の高い住宅へ引っ越した人ほど手足の冷えはもちろんのこと、気管支喘息やアトピー性皮膚炎等のアレルギー症状改善など、健康面での改善率が高いという結果が出ています。このような症状に悩むご家族をお持ちの皆様にとっては、オーガニック素材の選択の他にもとても重要な検討事項があるということをご理解いただけると思います。物理的な因果関係ははっきりと解明されてはいませんが、低温状態の家で暮らすことは、健康面でリスクを負うことになるのは明らかです。また、あるデータによると、高性能なエコハウスに住むことで一人当たり年間9,000円ほど医療費が抑制できると言われており、その後の介護リスク等を含めると、一生涯で負担するコストの差は莫大な金額になると予想されます。
そこで、大事なのは、「低温」と「寒さ」の違いです。「寒さ」とは体で感じるので、人は服を一枚羽織ったり、暖房の温度を上げるなどして対応できます。しかし、家自体が「低温」状態であることに気付かずに過ごしているケースがあります。リビングでウトウトしてそのまま朝を迎えた、テレビに夢中になっていたら、気がつけば足先が冷えきっていたなど、無意識のうちに低温状態の中に長時間身を置いている状態こそが非常に危険なのです。
住まいの低温状態の根本を解決するには「断熱性能」の向上が不可欠です。そして、断熱性能を総合的に決める要素は、単に断熱材の性能だけではなく、窓の選択、正確な気密施工と正しい換気空調計画が組み合わされてはじめて実現できるものです。健康リスクと介護リスクを考え、イメージだけの健康住宅ではない、しっかりとした性能根拠を語れる住宅会社を選びましょう。
少しずつ秋の気配が深まってきました。そうこうしているうちに寒い冬がやってきます。寒さと健康、日本の住宅との関係については、今後も少しずつ解説していきたいと思います。
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丸テーブルがつくるやわらかい日常
October 1, 2016
丸テーブルには、四角いテーブルにはない良さがあります。
ひとつはスペースの取りやすさと動線が非常にスムーズになり、周囲を動き回れるようになる利点。長方形のテーブルだとどちらか端を壁に寄せたり、角が邪魔になって通り抜けしづらい間取りになる場合が多いのですが、その点、丸テーブルは小さなスペースにあってもしっかりと余白を活用できます。サイズも非常にコンパクトで済みます。4人家族であれば、テーブルの直径は最低110cmほどから、6人家族でも最低120cmほどあれば十分です。
そして、もう一つの良さは、「みんなが顔を合わせることができる」点です。長方形のテーブルとは違い、全員が同じ距離で向かい合い会話ができるので上座も下座もなくなり、自然と関係もやわらかくなります。
毎日忙しい生活を送っている私たち。家族それぞれに時間に追われ、ゆっくりと家族全員で向き合える時間はとても貴重です。せめて食事の時間だけは全員が向かい合わせで会話を楽しむ・・・そんなお手伝いができるのが、この丸テーブルなんです。
家具選びも重要な住まいの設計の要素です。家具一つで、暮らしのやわらかさが変わります。
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建てた後に気付く大事なこと
September 30, 2016
下の表をご覧ください。とても興味深いデータがあります。
これは、関東近郊で2009~2014年度の間に住まいを新築した人を対象にしたアンケート調査の結果で、家づくりを始めようと思った時に重要視していた項目と、家が完成し住んでみた後の満足度の変化を追いかけたものです。この結果から、ある重要な事実が見えてきます。
中でも「室内温熱環境」と「省エネ性能」という項目にご注目。「室内温熱環境」については、検討段階~決定段階に至るまで重要視ポイントで5位以内に入り、それなりにこだわっている感じがありますが、最終的に住んでみた後の満足度は11位にまで後退。また、「省エネ性能」については、目に見えない(にくい)項目だからか、あるいは「よくて当たり前」だと認識されているためか、そもそも計画時の重要度が低くなっています。そして、最終的に住んでみた満足度は15位にまで低下しています。つまり、この2つの項目は計画当初の重要関心度の高さに比べ、結果として住んでみたら不満が大きい(=がっかり度が非常に大きい)項目であるといえます。
なぜこのようなことが起こるのでしょう?それは、「快適で省エネな家は注文しても簡単には手に入らない」という現実、つまり、残念ながら、多くの設計者や施工者がちゃんとした設計・施工ができているわけではないという現実を物語っているのです。だからこそ、間取りや価格、デザインなど「目に見える」項目以上に、肝心な実際の「住み心地」と「健康」、そして「生涯コスト」を満足させてくれる、確実な性能知識と施工技術を備えた会社選びがとても重要になってくるのです。
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大事なことは目に見えない
September 29, 2016
以前から注目していた書籍がいよいよ発刊され、弊社の手元にも届きました。
その名も『あたらしい家づくりの教科書』(新建新聞社)。アマゾンの書籍紹介欄には、こう記されています。
365日×数十年過ごす生活の舞台としてふさわしい家とは何か?
この本は、はじめて家を建てる人を対象に「良い家づくり(高性能なエコハウス)の意義(メリット)」を伝える指南書。健康、光熱費、デザイン、暮らし方、地域経済や地球の裏側の話まで、目に見えない部分を、わかりやすいイラストや写真、説得力のある言葉で表現している必見の1冊です。家づくりをお考えの方は、ぜひ一読されることをお勧めします。キノイエが目指す考え方が凝縮された一冊です。
ちなみに、9人のエキスパートの顔ぶれは、業界の中では知る人ぞ知る錚々たるメンバーです。
今泉太爾(日本エネルギーパス協会)/伊礼智(伊礼智設計室 代表)/岩前篤(近畿大学 建築学部長)/竹内昌義(東北芸術工科大学 教授/みかんぐみ共同主宰)/前真之(東京大学 准教授)/松尾和也(松尾設計室 代表取締役/パッシブハウス・ジャパン理事)/水上修一(YKKAP 執行役員 商品企画部長)/森みわ(キーアーキテクツ 代表/パッシブハウス・ジャパン代表理事)/三浦祐成(新建新聞社 代表取締役社長)
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ひととき
September 28, 2016
上越モデルハウス「塩屋新田の家」にて、スタッフのオフショット。
先日行われた秋の暮らし方見学会‟おうちキャンプ”の設営時の1コマから。このキノイエのブランドづくりに携わったツートップ鷹澤&伊藤コンビ、いちばん居心地がいいと感じている場所を陣取ってのしばしの休憩。
ここに座ると、時間の流れがとてもゆっくりになります。男二人が近くで無言で座っていても気まずくない空気感(笑)
でも、本当に言葉はいらない。この「ひととき」の居心地の良さ、写真では何分の一しか伝わらないのが残念です。
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わたす・うけとる
September 27, 2016
キノイエで秋の暮らし方見学会が行われた9月24日(土)・25日(日)の2日間同日、糸魚川市内では「最高の地元ライフ」を具現化した、とても素敵なイベントが開催されていました。
「カフェ&マルシェ つむぎ日和」と題されたこのイベント、洋服やインテリアにこだわり、食べ物を選び、暮らし方を考える人に、心地よい時間と空間が流れる場所になりたいと企画された「くらし方を見つめるマルシェ」です。実は、この企画立案・運営は全て地元糸魚川市に在住の一般女性3姉妹によるもの。つくづく、地元には素晴らしい人財がたくさんいるなぁと感心させられます。
このイベントには、地元糸魚川市内の企業や作家さんの他、厳選された市街の企業やショップ、作家さんのブースが所狭しと並んでいます。ここ数年、開催場所は糸魚川市中心部にある古い歴史的な建物をチョイスしていましたが、今年は趣向を変え、糸魚川市の根知地区で眠っていた旧根知小学校(廃校)にスポットライトを当てました。
今年のテーマは「わたす・うけとる」。この地元で大切にされてきた味、伝統の形、技など、暮らしのそこかしこに受けつぎたい事柄がたくさん。そして、そこには伝えたい人(心)と受け継ぎたい人(心)がいる。ならば、その出会いの場を提供しようという思いが、今回の企画のベースにあります。会場となった旧根根知小学校は、廃校から実に17年。木造校舎ならではの音響効果のために、廃校になってからも音楽祭の会場としても使用されてきた経緯もあることから、カフェ&マルシェイベントに加え、ミュージシャンを招いての音楽ライブも企画するなど、コンセプトの組み立ても非常に軸がしっかりしています。
キノイエが家づくりでとても大切にしている「何年たっても色褪せない価値ある暮らし」というものを、つむぎ日和の皆さんは、多くの仲間を巻き込んで楽しみながら具現化しています。本当に素晴らしいと思います。地元の知られざる価値を知り、暮らしの楽しみ方をつないでいく・・・私たちも家づくりを通じてそんなお手伝いをたくさんしていきたいとあらためて心に誓いました。
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おうちキャンプ&キャンドルナイト
September 26, 2016
9月24日(土)・25日(日)に塩屋新田の家にて開催されました秋の暮らし方見学会“おうちキャンプ”、ご来場いただきました皆様に心より感謝申し上げます。
おうちキャンプ、そして夕方より開催されましたキャンドルナイトラウンジの様子を早速フォトダイジェストでお伝えします。
いかがでしたか。もっとたくさんのシーンをご覧いただきたかったのですが、撮影タイミングが限られてしまっていたので、今回はこのくらいでご容赦ください。
写真はそれぞれの瞬間を切り取ったものですが、この家の最大の魅力は、「時の移ろいを数倍楽しめる空間」であるということです。住まいは単に性能や機能だけを追い求めるものではなく、「価値ある時間」を生み出せるか否か?という視点がとても大事だと思います。キノイエの住まいで、是非このような、ゆっくりとしたやさしい時間の流れを体感していただければと思います。
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ご来場ありがとうございました
September 25, 2016
9/24(土)・25(日)の2日間開催されました「秋の暮らし方見学会‟おうちキャンプ”」、無事に終了いたしました!
前週の木の家マルシェに続き、またまた初の試みでしたが、ご来場いただきましたお客様には大変好評でした。皆様に心より感謝申し上げます。
キャンドルナイトラウンジもとても幻想的な雰囲気でした。その様子も含めて、今回の‟おうちキャンプ”の模様につきましては、また明日のブログにてご紹介させていただきたいと思います。
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本日より2日間
September 24, 2016
秋の暮らし方見学会“おうちキャンプ”がいよいよ本日9/24(土)より明日9/25(日)までの二日間開催です。
先週の「木の家マルシェ」に続き、またまた初の試みです。企画の中で膨らむイメージはどんどん大きくなりますが、それを全て盛り込むのは少々無理があるということで(^_^;)・・・今回は、その何分の一かはカタチにできたかな?という感じです。でも、住まいそのもののポテンシャルが高いので、ちょっと遊び心満載の休日の暮らし方が容易にイメージできるのではないかと思います。
ちなみに、このブログ記事を書いている頃はまだ準備段階。昨日は雨の中、スタッフたちが協力し合い、一生懸命設営作業を行ってくれました。そして、今回も、企画の趣旨に賛同され、全面協力して下さったのが、アウトドアライフストアの「WEST上越店」様。いつも本当にありがとうございます。
WEST上越店様は、新潟県内で第3の店舗として2011年に上越市富岡地内にオープン。キッズボルダリングウォールやカフェスペースなど、家族で楽しめる上越随一のアウトドア専門店。アウトドアに役立つ小物から、もらってうれしくなるような、ギフト用の小物まで。一日中見ていても飽きることのない数多くのアイテムを揃えています。 そんなWEST様が、キノイエに出張展示。実際の暮らしの中でどんな使用シーンがあるのかを見るまたとない機会ですので、イベント会場である塩屋新田の家にぜひ遊びにいらしてください。
おうちキャンプの詳細はこちら
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窓を開ける?開けない?その前に
September 23, 2016
天気のいい日は窓を開けて自然の空気と景色を思いっきり住まいの中に取り入れる。晴天の少ない上越地域では、こうした貴重な日を大切にしたいですね。
しかし、窓を開けてはいけない日もあるのです。
下は、日本気象協会がウェブサイト「Tenki.jp」の中で日々公開しているPM2.5の分布予測です。48時間後までの分布予測を見ることができます。
画像は、9月23日9時時点の分布です。日本海上空の気圧と西日本上空の前線の影響か、PM2.5の大半は中国大陸に滞留したままの状態がよくわかります。
そして、この動きは、その日の上空の気流や気圧、前線の動きによって全く変わってきます。
今年の1月4日の当時の予測分布。上越エリアもうっすらと覆われていますね。
これが4月16日の分布予測になるとこうなります。西日本が特にひどい状況に。
ちなみに、昨年の3月27日の予測分布はこんな感じ。上越地域のPM2.5量もかなり増えています。上越地域も安全とはいえないのです。
既にご存知の方も多いと思いますが、PM2.5は粒子の直径が2.5マイクロメートル以下の微小粒子。ぜん息の原因となるハウスダストの直径がおおよそ10マイクロメートル、花粉症の原因のひとつであるスギ花粉は直径20マイクロメートル以上あるので、それとの比較で考えても、いかにPM2.5が微細な粒子であるかがお分かりいただけると思います。粒子の直径が小さいほど肺の奥まで届くので、健康への影響も大きいと考えられています。
こうなると、PM2.5の分布量が多い日は、当然窓を閉め切っておくことが無難・・・となるわけですが、ここで問題となるのは家の隙間と換気の設備。先ほどご説明したように、PM2.5の粒子の細かさですと、従来の一般的な施工の住宅であれば、すき間が大きいため、窓を閉め切っていても、あらゆる侵入経路を通じてPM2.5が入り込んできます。また、PM2.5は花粉などの粒子とくらべて非常に小さく軽いため、空気中を長時間漂っています。汚染物質が家の中に長期滞留することになります。また、現在の住宅は全館換気が義務付けられていますが、この換気のフィルター自体の性能にも大きな違いがあり、PM2.5をしっかりとシャットアウトするフィルターを備えてある機器を選ばない限り、窓をどれだけ閉め切っていても、換気口を通じて汚染物質がどんどん侵入してくる結果となってしまいます。
以前のブログ(「すき間だらけの日本の住宅」/「住まいの呼吸法」)でもご紹介したように、キノイエは、すき間のない家が標準。次世代省エネ基準では全く義務付けられていない隙間相当面積(C値)を全棟実計測し、標準値を0.2~0.4㎠/㎡(40坪の住まいであれば、名刺7割程度のすき間)としています。ちなみに、日本の既設住宅の90%以上がC値=5㎠/㎡以上で、多くは未測定のため実態は不明です。また、換気システムについても、キノイエでは、電石加工されたフィルターでPM2.5を98%キャッチして室内にきれいな空気だけを取り込む仕組みを標準装備しています。ここは会社によって大きな違いになる部分です。
自然素材を使うことばかりでは、本物の「健康住宅」にはなりません。自然素材の良さを生かす考え方を大切にしつつも、そのベースには、本当の健康な暮らしを考え、科学的な根拠をしっかりと設計に反映することが絶対条件になると考えています。
健康な暮らしにとって最も重要なデバイスである住まい。こうした仕組みと対策さえ分かれば、その性能を無駄なく発揮できるようなコントロールが可能になります。
そして、分布予測をチェックしながら、閉じる時は家をしっかりと閉じ、「ここ一番空気がきれい!」という日にこそ、思いっきり開いてソトの開放感をナカに取り込みましょう。
さて、いよいよ明日より2日間、秋の暮らし方見学会‟おうちキャンプ”が始まります。ソトとナカをつなぐキノイエの住まいだからこそ楽しめる暮らし方をぜひご覧ください。詳しくは、こちらのイベントページをご覧ください。
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